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2018/05/02

Yasuhiko Amano

天野記者の『オートレースNOW』Vol.12

天野記者の『オートレースNOW』Vol.12

2017年7月からデビューした33期20人で、最初に優勝したのは黒川京介(川口)だ。2018年1月15日の川口において単独0mハンデからの逃げ切り勝ち。3秒390の自己最速をマークした。19歳5ヶ月15日での優勝は史上最年少。小林晃(伊勢崎26期)の19歳6ヶ月20日を18年半ぶりに更新した。
「初の優出だが、平常心で臨めた。ずっと優出したいと思っていたので、優出を果たして、さらに優勝できたのは本当に嬉しい。レースはスタート後にミスをしてしまったところがあったが、道中はひたすら“開けろ、開けろ”と、思いながら集中して走った」
初めてのウイニングランは「帽子がうまく投げられなくて大変だった」というのが初々しかった。


黒川京介

黒川にとってランク1位の鈴木圭一郎(浜松32期)はポケバイ時代から尊敬する先輩。
「力を付けて、将来は一緒に走りたいです」
そのように打ち明ける後輩のことを鈴木圭は買っている。
「実力の片鱗(へんりん)を見せた。彼がポケバイに乗り始めた5歳の頃から知っていて、同じレースで走ったこともある」
黒川との関係を語りながら、史上最年少Vに敬意を表していた。

黒川は3月末の川口開催からハンデが10m重化。
「位置も厳しくなったが、いい勉強になる。次に繋がるレースをしたい」
モチベーションは上がっており、さらに4月からA級に昇級し、5月23日開幕のG2川口記念では、同期の中で真っ先にグレード戦へ出場するので今後が楽しみだ。

黒川の次に中村杏亮(飯塚)を評価したい。スピードがあり、試走も出してくる。2級車は湿走路に強いのは確かだが、良走路でも同様の動きを見せている。現在の成績は1着=17回、2着=5回、3着=3回で25回も車券に絡んだ。黒川の1着=21回、2着=9回、3着=4回には及ばないものの、33期で1着回数は2番目の成績だ。

伊藤正真(伊勢崎)はアパレル業から転身、父・伊藤正司(伊勢崎20期)の影響を受けて、オートレーサーになったイケメンである。3月19日の川口では師匠・北爪勝義(伊勢崎23期)と揃って優勝戦にコマを進めた。同じレースへの出走は初めてで、ファイナルで師弟対決が実現。


伊藤正真

「ズーッと、目標にしてきたので本当にうれしい。師匠とも一緒だし、楽しんで乗りたい」
初優出を果たし、結果は5着(北爪は3着)だったが、初Vも見えてくるレベルまでスキルアップしている。1着=14回だが、2着=14回、3着=5回と、34回も車券に絡んでいる。これは黒川と同じ数字で、中村の25回を上回るのは特筆すべき点だ。
「黒川ら同期の活躍は励みになる。優勝を目指したい」
と、意気込んでいる。

稲川聖也(川口)は2月20日の川口で初めて優勝戦に進出した。
「地元の同期が優出しているので本当に悔しかった。だから、優出は嬉しい」。
1着=13回と成長している。

花田一輝(浜松)は1着=14回、泉田修佑(川口)も1着=15回の成績を残しており、楽しみな選手。角翔太郎(山陽)、青木隆浩(山陽)らは現在の成績では遅れを取っているものの、これから巻き返しのチャンスはいくらでもある。

デビュー後1年で、2級車から1級車に乗り替わる。鈴木圭は「そこからが本当の勝負」だと指摘する。「2級車と1級車では難しいところが違う。2級車を乗りこなせても1級車は別。基本的に2級車は逃げることだけを考えればいい。アクセルを戻さずにいいタイムを出す。1級車は捌きが必要になってくる」

今後、33期はどんな戦いと成長を見せてくれるのだろうか?

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