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2018/05/19

Yasuhiko Amano

天野記者の『オートレースNOW』Vol.13

天野記者の『オートレースNOW』Vol.13

これまでに何度も書いているが、何もかもが規格外の男だ。3期連続でランク1位の鈴木圭一郎(浜松32期)、オートレースの常識を全て覆し、記録を塗り替えていく。最も驚いたのは何と言っても2017年7月のオールスターだ。枠順選択1位の優勝戦で、選択したのは何と8枠。常識外のチョイスにロッカーはもちろん、記者席も騒然となった。 選択の理由は「スタートでの位置取りなどを考えて、最も勝てる位置と思ったから」と、単純明快。発走後にかぶせられる可能性のある内枠より、確実に力を出せる大外枠を選んだという訳だ。しかし、オートレースはそう甘くはない。現に選手紹介ではファンからそんな声が数多く飛んだものだ。しかし、結果は見事に優勝。SG4連続優勝の快挙を達成。2013年のデビューから早くもSGを6回制覇している。
「最も良かったのは2017年のオールスター。車の状態、レース内容ともに最高だった。あのレースをもう1度やってみたい」
そう語るように、大きく成長を遂げた大一番だった。

日刊スポーツが命名した“記録ハンター”は数々の記録塗り替えてきた。多くの名手が懸命に打ち立ててきた数字をいとも簡単に更新する。
▲最年少G1優勝=21歳3ヶ月
▲最年少SG優勝=21歳10ヶ月
▲デビュー後最短SG優勝=3年3ヶ月 
▲SG最年少完全優勝=2016年日本選手権
2016、2017年にはJKA表彰でMVP(最優秀選手賞)に輝き、日刊スポーツ制定年間三賞でもMVP(殊勲賞)を受賞した。

父がバイク好きで、幼少時から自然と興味を抱き、整備なども日常的にやっていた。それはプラモデル作りに熱中する感覚に近かったのかも知れない。7歳からポケバイ(50cc)に乗り、小学校6年生の時には川口SG第1回ポケバイ大会で優勝。進路はオートレーサー以外になかった。

「今があるのは両親のおかげ。色々な面で後押しをしてくれた」
東京都葛飾区生まれ、現在も自宅で両親と3人で暮らしている。小学校の時から移動や食事など、オートレーサーになる夢をずっと支えてくれた両親への感謝の気持ちを忘れないことには感心させられる。
日刊スポーツでは『アタック圭一郎』のタイトルで毎月15日に連載をしているので、担当者として会食することもあるが、帰宅時に両親へのお土産を欠かさない。

オートレースは職業であり、趣味であり、道楽でもある。オフでも必ず千葉県など各地のレース場でバイクに乗り、イベントにも積極的に参加する。レース場には必ず前検日の1日前、整備日に入る。整備が大好きで「ロッカーで寝泊まりしたい」と、真顔で語るくらい。

2018年は既にSG全日本選抜を制覇。今後、どんな活躍を見せてくれるのか?目が離せない。

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