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2018/08/30

Yasuhiko Amano

天野記者の『オートレースNOW』Vol.17

天野記者の『オートレースNOW』Vol.17

2018年のMVPに輝くのは誰か?最も活躍した選手に贈られる最優秀選手賞の行方が注目されている。SGを優勝したレーサーが選ばれるのだが、現時点では2つを制した選手は不在で、混戦の様相だ。SG優勝1つの選手が並んだ場合はSG以外のグレード戦の成績が考慮され、最終的には選考委員会が決定する。

最も近い位置にいるのが鈴木圭一郎(浜松32期)だ。SGは1月の全日本選抜を制し、オートレースグランプリでは準優勝。特別G1プレミアムカップで2着、G1日刊スポーツキューポラ杯、G1ムーンライトチャンピオンカップでも2着と善戦している。3連対率9割、2連対率8割の数字も驚異的。4期連続でランク1位を決め、「いったんトップになったので、落ちないように頑張る」と、意気込む。
調整力、レースぶり、共に群を抜いているが、MVPの決め手となると決定的ではない。他のSGに目を移すと、オールスターは佐藤貴也(浜松29期)が、オートレースグランプリは青山周平(伊勢崎31期)が制覇した。2つ目が手に入れば、逆転の可能性は十分だ。

佐藤は今、最も旬な男である。「ベット・オン・ミー」の決めゼリフで知られ、ファンからの人気も高い。
「MVPは1度でいいから獲りたいですね」
意気込みもあり、G1川口開設記念グランプリレースでも優勝戦2着の好走。選考委員会はマスコミ各社が入っているだけに、投票が集まることもあり得る。

元ランク1位の青山は感涙のSG制覇。2枠から好スタートで先頭を奪い、鈴木、早川清太郎(伊勢崎29期)の追撃を振り切った。6月29日の落車で右鎖骨骨折の重傷を負ったが、復帰2節目で感動を呼ぶ優勝となった。終始、2番手にいる鈴木の強襲を凌いだ点も評価できる。
「最後にやられることが多かったので、本当に嬉しい。夢のようです」と、激戦を振り返っていた。
史上最年少、デビュー最短でのグランドスラムを狙った鈴木を阻止。2016年のSG全日本選抜ではゴール寸前で抜かれてしまい2着。同年スーパースターでは最終周回の攻防で落車した。因縁の相手との対戦だっただけにインパクトは強い。

鈴木、佐藤、青山以外にも受賞候補がいる。ベテランの永井大介(川口25期)だ。SG優勝こそないものの、特別G1プレミアムカップ、G1川口開設記念グランプリレース、G1日刊スポーツキューポラ杯を制覇した実績は光る。「今年こそSGを勝ちたい」とも語っている。

2018年、SGは10月4日~10月8日の全日本選抜(浜松)、10月31日~11月4日の日本選手権(川口)、12月27日~12月31日のスーパースター王座決定戦(川口)の残り3つ。いずれかのレースを制した選手がMVPの最有力候補に躍り出る。オートレースはこれから最も熱い季節を迎える。

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