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2018/10/31

Yasuhiko Amano

天野記者の『オートレースNOW』Vol.21

天野記者の『オートレースNOW』Vol.21

ニューヒーローが誕生!
2018年10月20~24日に山陽オートレース場で行われた日刊スポーツG2若獅子杯争奪戦は中村杏亮(飯塚33期)が優勝した。デビュー1年2ヶ月18日目の初優勝で、デビュー最短グレード戦優勝の記録を更新。これまでは中村の師匠でもある久門徹(飯塚26期)が2000年にG2ジュニア選手権(飯塚)で記録した1年6ヶ月14日目が最短記録であった。

デビュー初Vがグレード戦で、自身最高タイム(3.395秒)も更新。しかも優勝戦当日は黒川の23歳の誕生日という巡り合わせ。
「できすぎです、最高に嬉しい!朝練から感触が良かったので、クロ(黒川京介・川口33期)にSで負けなければ、(優勝は)あるなと思っていた。車は最高、コーナーが凄く乗りやすかったです。優勝できたのは師匠のおかげ。クラッチ周りの整備をやってくれたり、エンジン整備のアドバイス、何よりもメンタル面も鍛えてもらったことが大きかった。優勝で自信がついた。この流れを崩さないようにしたいけど、悪いエンジンの時でも成績が残せる選手になりたい。最高ですっ!」と、誕生日を自らで祝うと共に、素直に喜びを爆発させた。

29期以降の選手による戦い、不動の中心と見られた鈴木圭一郎(浜松32期)はまさかの準決勝敗退となった。14連続優出中のランク1位だが、この若獅子杯では車が納得いくレベルに仕上がらなかった。準決勝前には「日に日に音が悪くなる」と、漏らしていた通り、悪い分析が当たってしまった形に。前節の地元・浜松ではSG全日本選抜3連覇を果たしたものの、思わぬエンジンの不調。前検日には「逃げる時はいいが、捌いていくとどうなるか?新品のケースとシリンダーに換えた」とも語っていたけれども、最後まで満足のいく状態にはならなかったのだ。

今大会には2018年のSG優勝者3選手が出場。鈴木圭一郎の他には4月のオールスターを制した佐藤貴也(浜松29期)、8月のオートレースグランプリを制した青山周平(浜松31期)もVを狙ったが、佐藤は準々決勝戦でフライング、青山周平は準決で敗退。特に全国ランク2位に躍進した佐藤は山陽オートレース場との相性は抜群で、今大会は1回V、特別G1プレミアムカップでは優勝2回の実績があったにも関わらずだ。とにかく、このように実力者がファイナリストになれなかったことから、マシンの仕上げの難しさを改めて感じさせられた。

尚、優勝戦の2着はスタート巧者の鈴木宏和(浜松32期)、3着に吉原恭介(伊勢崎32期)で、3連単は32,560円の高配当となった。

2018年のグレード戦は残すところSG日本選手権(10月31日~11月4日・川口)、G1開設記念(11月22~26日・飯塚)、G1スピード王決定戦(12月12~16日)、SGスーパースター王座決定戦(12月27~31日)の4つ。
順当か?波乱か?どんなドラマが待ち受けているのだろうか。

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