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2018/03/25

Yuji Yamada

“帝王”山田裕仁の競輪哲学 Vol.20

“帝王”山田裕仁の競輪哲学 Vol.20

ガールズケイリンコレクション2018松山ステージは小林優香(福岡106期)選手が順当な優勝を決めたと、思っています。 小林選手は世界に目を向けて、ナショナルチームに入って日々、努力を積み重ねています。ナショナルチームに入ることが必ずしも強くなる条件ではありませんが、常に上を目指していく姿勢がより強い選手を作り出しているように思えます。

個人的なところでは、児玉碧衣(福岡108期)選手が大レースで、初めて自分らしさをみせてくれたレースだったと、とても喜んでいます。私のように“無冠の帝王”などと、不名誉な呼ばれ方をされて欲しくないので陰ながら応援しているのですが、今回のような思い切りの良いレースを続けていければ、近い将来、必ず児玉選手にチャンスは巡ってくるでしょう。

今開催も残念なことに、売り上げ目標は達成できませんでした。自力選手が多く、レースに動きがあるので面白い開催だったのですけれども、予想する立場では車券の軸になる選手を絞りづらいという側面もありました。
そのようなレースになればなるほど、期待している選手が負けたとしても、納得いくレースをしてくれて負けたのならば仕方ないと、強く思うものです。だからこそ選手はファンの期待に応えられることを肝に銘じると共に“内容ある走り”が要求されている時代だということも忘れずに、今後も頑張っていただきたいです。

【略歴】

山田 裕仁

山田 裕仁(やまだ・ゆうじ)

1968年6月18日生 岐阜県大垣市出身
1988年5月に向日町競輪場でプロデビュー
競輪学校の同期で東の横綱・神山雄一郎(栃木61期)、西の横綱・吉岡稔真(福岡65期・引退)らと輪界をリード
“帝王”のニックネームで一時代を築いた
2002、2003年の日本選手権競輪(ダービー)連覇などG1タイトルは6つ
KEIRINグランプリ連覇を含む史上最多タイ3度の優勝など通算優勝110回
通算獲得賞金は19億1,782万5,099円。
2002年に記録した年間最高賞金2億4,434万8,500円はいまだに破られていない
自転車競技でも2001年のワールドカップ第3戦(イタリア)で銀メダルを獲得するなどの実績を残した
2014年5月に引退して、現在は競輪評論家として活躍中
また、競走馬のオーナーとしても知られる

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