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2018/10/20

Natsu Sakurai

競輪に夢CHU Vol.8

競輪に夢CHU Vol.8

みなさん、こんにちは!グラビア車券師・桜井奈津です。
少し肌寒くなり、温泉の季節になってきましたね。10代の頃から遊園地より温泉派の私。青森記念最終日で車券をガッツリ獲ったので、東北を一人旅して、温泉にも入ってきました。

車券は最終日に獲れることが多いです。特に4日間や5日間ある開催をシッカリ観ていれば、かなり選手の調子を読み取ることができる(はず)だからです。それに負けを取り返すとなると、最終日に懸ける集中力も違ってくるのかも知れませんね(笑)。
と、言い訳を先に述べてから……先日のG1寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(前橋)の初日はやはり、その日の軍資金を使い切り、トボトボ歩いて駅までいきました。オケラ街道と言われるものですが、負けた時は歩くのが当然だと思っています。しかし、秋の色と匂いがして、ステキな時間でした。季節の香りと共に、昨年も前橋にきたことが思い出されました。決勝戦のメンバーやレースも浮かんで、こうして毎年記憶が積み重なり、昨年より今年、今年より来年、という具合にドンドン競輪を好きになっていくんだなぁと、感じたものです。

四季とは日本特有のもので、せっかくですから、五感で感じていたいものですね。お正月の立川記念では両手で温かいカフェオレを握りしめてレース観戦。それでも、底冷えする寒さに金網前で震えていると、私にカイロを手渡して下さる優しい競輪ファンもいらっしゃいました。冬の色や匂い、肌で記憶しているもの。本場観戦が大好きな理由の一つです。

こうして四季のカードを並べていく愉しみ、花札と競輪は似ているなと、感じたりします。思い立って久しぶりにやってみると、とても面白いのです。私の祖母の祖母が女賭場師だったらしく……ある種のDNAとも言うのでしょうか!?現在、私が競輪に関わるお仕事ができるのも運命だったのかも知れません。と、話しは少し脱線してしまいましたけれども、子供の頃、お正月などは実家ではかるたやトランプではなく、花札で遊んでいたものであります。
花札で最もメジャーな遊びといえば「こいこい」ではないでしょうか。これは最初の手札や山から引く札という運の要素、流れが重要。そして、その先を読み、相手の表情を伺いながら、時には相手を牽制したりという駆け引きを楽しみます。

競輪は強いものが勝つのではなく、勝ったものが強い、とも言われています。絶対的というよりは相対性のゲームだと、麻雀小説で有名な阿佐田哲也さんの著書にも記されていました。相手の出方を伺い、先を読みながら、進んでいくレース。そして、それを予想するという愉しみ。
花札で配られた手札を確認した時は、競輪で出走表に並びを書き込んだ時の気持ちと似ています。さて、どうするか?………と、ジックリ解いていく感覚。四季のカード、記憶が絡まり合っている中での “間合い”や“駆け引き”の美しさと奥深さ。そこに“和の心”とも呼べるものも感じるのです。

選手が敢闘門から出てきて、発走前のルーティンから号砲後のスタート牽制という“間合い”。緩やかな時の流れでスタートして、静かにレースが展開されていく。そして、打鐘前は他の公営競技にはない独特な空気。この時、既に密やかに始まっている“駆け引き”があります。これらはやっぱり、競輪の魅力の一つですね。

このように観れば観るほど、季節を積み重ねると共に好きが増えていく競輪。このコラムでも私なりの好きを伝えて、今回で8回目となりました。読んで下さるみなさんのおかげです。これからも少しずつでも伝え続けていけるように努めたいものであります。

さて、最後に個人的な萌えポイント。それはレース中に選手が後ろを振り返って他の選手の出方を伺うあの仕草、これにはグッと!きますね。なんだかドライブ中にバックで車を停める時の仕草のような…。ベタかも知れませんが、女性のみなさんには伝わるはず???是非、そんなところにも注目して下さいね。

【略歴】

桜井奈津(さくらい・なつ)

1988年9月5日生

愛知県出身

青山学院大学経済学部中退

ミス東スポ2016グランプリ

KEIRIN GP 2018 静岡アンバサダー

旅打ちが好き

全場制覇の旅は現在43場のうち31場制覇(2018年9月20日現在)

帰りの交通費がなくなるとsuicaをみどりの窓口で返却

デポジット500円を手に入れるという特技をよく使っている

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