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2019/05/21

Natsu Sakurai

競輪に夢CHU Vol.14

競輪に夢CHU Vol.14

みなさん、こんにちは!グラビア車券師・桜井奈津です。

先日、GWに開催された松戸G1日本選手権競輪、ダービーは本場へ遊びにいきました。全場制覇の旅は35/43となり、あと8場というところ。しかし、ここからが意外と、これまでの35場より大変なのだと思います。とかく物事というのはある程度のところまで達してからが、本当に難しいと感じるこの頃です。

高校生の頃、不登校になり、その際に熱中したギターもそうでした。Fコードが鳴らせるようになってからさらに楽しくて仕方なく、暇さえあればズーッと、弾いていました。当時、付き合っていた男性から「覚えが早い」とか「センスある」なんて言われたこともあり、調子に乗っていました。でも、そこからはほとんど進歩することなく、遊びでジャカジャカと、コードを弾ける程度で止まったままなのです。
極めるって、本当に難しいです……。

何らかの道で“プロ”と、呼ばれる方というのは、そういう必ずぶつかる壁を何度も、何度も乗り越えた方なのです。趣味、仕事、いずれにしても壁というのは次の段階へ進む時に避けては通れないのです。

私はこうしてコラムを書かせていただくようになってから約1年。書きたいことは溢れるのに、いざ書き始めると、まとまらないことが多い……。そして、今度はなぜか書けないという壁にブチ当たってしまいました。競輪のことを知れば知るほど、想えば想うほど、テーマは無限に溢れ出してきていました。しかし、同時に様々な視点が入り過ぎることによってつまづき、自分自身の中で、実態のない制約に縛られるようになってしまったのです。
書いては消して、書いては消してを繰り返し。そして、遂に書けなくなりました。また、消すことの恐怖に負け、産み出すことから逃げるような格好になっていたのです。

競輪場で競輪を観ていると、色々なお話しを聞く機会に恵まれます。
例えば、こんな選手のお話しです。
デビュー直後は先行でも捲りでも、ドンドン勝てるから楽しい。そのような時は日々の練習も楽しいことでしょう。そして、順調に成長していくのですが……よくあるのはS級へ昇級した時、壁にぶつかってしまうのです。
私も、同じではないけれども、共感できる部分があると、感じました。それはきっと私だけじゃなく、誰にでも当てはまるのではないでしょうか?大きな着を恐れて、自分だけの仕掛けになってしまう。あるいは先行できずに、後方に置かれて、結果的に捲ることもできない、こんな展開にハマってしまう。。。
ここで思い出したのは『先行は勇気』という言葉でした。私の大好きな選手の言葉です。
先行したら、風当たりも強くて苦しい。着が大きくなる可能性もあるでしょう。ですが、ラインがあれば、その後ろの選手が守ってくれることへの信頼感が。あるいは別のラインに捲られない自信が。それらが勇気となって自身を突き動かすのです。先行に限らず、与えられた位置から精一杯やる。展開の中でシッカリ自分の持ち味を出す。それが壁を乗り越える方法。

いつでも積極的な気持ちでいないとダメだと気付かされました。動いた結果ならば、仮に失敗したとしても、それはプラスになる。必ず見守ってくれている方はいるのだから。

“競輪は人生”と、よく言われますが、まさにそんなことを感じています。日々、選手のみなさん、及びレースに、自分自信の状況を重ねて、力をいただいている次第です。
そして、だいぶ埃を被ってしまったギターにももう少し触れて、アルペジオだったりも練習してみようかな?なんて思うのでした。

【略歴】

桜井奈津(さくらい・なつ)

1988年9月5日生

愛知県出身

青山学院大学経済学部中退

ミス東スポ2016グランプリ

KEIRINグランプリ2018 静岡アンバサダー

旅打ちが好き

全場制覇の旅は現在43場のうち31場制覇(2018年9月20日現在)

帰りの交通費がなくなるとsuicaをみどりの窓口で返却

デポジット500円を手に入れるという特技をよく使っている

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