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2019/12/10

Yuji Yamada

“帝王”山田裕仁の競輪哲学 Vol.60

“帝王”山田裕仁の競輪哲学 Vol.60

小倉G1第61回競輪祭は松浦悠士(広島98期)選手が3度目のG1決勝挑戦で、念願のG1制覇を果たしました。競輪発祥の地・小倉で、広島勢として初のタイトルを獲得。新時代のヒーローが誕生した瞬間でした。
獲得賞金額ランキングで、KEIRINグランプリ2019の初出場をほぼ決めていましたが、タイトル獲得でのグランプリ出場は本当に嬉しかったと思います。

それでは、松浦選手の勝ち上がりを少し振り返ってみたいと思います。
一次予選1は吉澤純平(茨城101期)選手が打鐘先行すると、その5番手をキープ。最終ホームで後方にいた永井清史(岐阜・88期)選手のカマしに併せて仕掛けていくも、吉澤選手マークの成田和也(福島88期)選手の牽制もあり、吉澤選手の逃げ切りを許して3着という結果に。初戦の動きは緊張もあったのか、少し硬さが見られた感じでした。車の進みが悪くて捲れはしませんでしたが、外で粘り込める脚力には仕上がりの良さを感じました。

一次予選2では近藤隆司(千葉90期)選手の打鐘先行で8番手に置かれますが、最終ホームから捲りに出ると、3番手に鈴木竜士(茨城107期)選手がいたにも関わらず、瞬く間に通過、捲り切ってしまいました。負けパターンだと思われた展開からの勝利であり、価値ある1勝でした。さらに観ている私だけではなく、きっと本人も仕上がりの良さを確信したことでしょう。

勝ち上がった4日目のダイヤモンドレースは準決勝進出(失格などを除く)が決まっているだけに、どのようなレースになるのか注目していました。打鐘で1度、強引に前へ出て、先行しても良いと思われる踏み込みっぷり。最終ホームで吉田拓矢(茨城107期)選手がカマしてきたため、番手で粘りしましたが、最後は柴崎淳(三重91期)選手に捲られて2着ゴール。準決勝進出がほぼ決まっているレースでも最も目立った走りをしていました。

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