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2020/05/20

Sakura Kimihara

恋して競輪ハンター

恋して競輪ハンター

恋して競輪ハンター 60 Hunting

この1ヶ月で新しい試みを経験しました。在宅出演やアクリル板越しの共演。先日、行われたチャリ・ロトのオンライン観戦会も初めての試みでした。
オンライン会議ツールを使って、全国各地にいる競輪ファンと一緒に5月5日に行われた玉野競輪のF2ナイター初日を観戦。荒れに、荒れて車券的には地獄のような!?ナイターでしたけれども(苦笑)。
それでも、誰かと一緒に競輪を見る楽しさを思い出すことができました。

その観戦会にスペシャルゲストとして佐藤龍二(神奈川94期)選手が参加してくれました。子供の頃、家族に連れられて競輪場へ足を運んだことで競輪を知って、ファンになり、そこから選手を目指したという佐藤選手。私たち競輪ファンと同じで、金網のこちら側の目線を知っているからなのでしょうか、いつもNGなし!どんな質問にも答えて下さり、答えなくて良いことまで答えてくれるくらい(笑)にサービス精神が旺盛な選手です。

オンラインで参加者の方々と交流をしていく中で、佐藤選手の次走の話しになりました。出場予定は5月8日からの名古屋F1戦。そこには注目を集めるルーキー・寺崎浩平(福井117期)選手も出場予定でした。寺崎選手と言えば、早期卒業で競輪選手デビューを果たした後、いまだに優勝を逃したことがないスーパールーキー。もはや『期待の新人』という言葉が似合わないくらい、その強さは圧倒的、かつ誰もが知るところです。
そんな寺崎選手のことを佐藤選手は「怖くない」と、言いました。捲り主体の戦法、経験値、どこかにきっと脆さがあるはず。そして、佐藤選手は「決勝で当たったら、寺崎より先着してみせる」とも。この『先着』という言い回しも佐藤選手らしいところですが、私も含めて、参加していた人は「言うねぇー、佐藤龍二」って、思ったはずです。
私はこのビッグマウスとも取れる発言で、名古屋の開催が俄然、楽しみになりました。参加者のファンからも「じゃあ決勝は佐藤選手のアタマで買います!」なんて声も挙がったくらい。この発言を聞いて、そこまで言うのならばと、競輪ファンの心に火が点かない訳がありません。買う、買わないはさて置き、レースを見てみようかなと、思わせてくれますよね。でも、それはもちろん、この発言がただの軽口ではなく、佐藤選手がそれまでの期間にミッチリ練習して、名古屋へ挑んでいるとも思えたから。勝負の世界に生きる競輪選手の発言は自身へのプレッシャーにもなります。それでも、そう言えるのは、練習や努力という裏付けがなければできないことだと思います。
実際、佐藤選手は初日、2日目と、単騎ながらも好位置を取り、1着こそありませんでしたが、調子の良さを感じる競走を見せてくれました。宣言通りに決勝で寺崎選手と対戦することになり、さらに楽しみな気持ちが加速します。決勝戦のことは敢えて割愛しますが、結果がどうあれ、久々に初日から3日間、熱の入った応援になったものです。

格闘技などでもありますが、戦いの前のこういった発言やマイクパフォーマンスは賛否があるものかも知れません。ましてや競輪はその走りにファンのお金が賭けられるので、下手なことが言えないという思いも想像できます。でも、確かに外れたならば文句は言うけれども、車券購入はあくまでも自己責任。ビッグマウスに乗せられて賭けるのもファンの自由な選択の結果です。レース前のマイクパフォーマンスに対して、レース後の結果を見て、ゴチャゴチャ言うのは野暮なことでしょう。
だから、私はこう思います。
「ビッグマウス大歓迎!」
SNSで選手自身の発信が増えてきた今、開催に行く前には是非、飛び切りのマイクパフォーマンスを!今でこそレース数は少ないですけれども、通常ならば1日に数十レースが行われることも多いですよね。その中で「俺(私)の走りを見逃すな!」と、私たちファンの心に火を点ける選手がいた時はレースを見る時のワクワクがさらに増すものなのですが……選手のみなさん、いかがでしょうか?
最後に__この記事を書くことを快諾してくれた佐藤選手、これからも私たちファンの心を煽って下さいね!
そして、リベンジマッチも期待していますよー!

【略歴】

木三原さくら(きみはら・さくら)

1989年3月28日生 岐阜県出身

2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に
競輪を自腹購入しながら学んでいく
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり
好きな選手のタイプは徹底先行
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている

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