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2020/06/03

Sakura Kimihara

恋して競輪ハンター

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恋して競輪ハンター 61 Hunting

『factor』=ファクター……要因、要素、原因といった意味の英単語です。英語ではありますが、日本語の会話の中で耳にしている人も多いのではないでしょうか?競輪界(元は競馬界から?)でも、こんな風に使われていますよね。
『予想のファクター』
競輪の買い目を出すための要因、要素。予想するために必要なデータや情報のことを指していると思います。一つの狙い目は様々な要素が組み合わさり、それが要因となって決まっているということから『ファクター』という言葉が使われ始めたのでしょうか?
これは感覚的な話しですが、私の中での競輪予想は様々な情報という『材料』を組み合わせて生まれた、ある意味で偶然の産物という感覚ですので、どちらかというと『予想のマテリアル(material)』と、言ってみたいところです。結果から見るか、過程から見るかの違いでもあると思いますし、そもそも英検3級のコテコテジャパニーズの感覚的戯言ですけれども……。しかし、こんなことを書いていて気づきましたが、偶然の産物ばかり買っているから、いつまで経っても車券購入が下手なのかも知れませんね。私の予想はアレもコレも詰め込んだ得体の知れない“闇鍋状態”とも呼べるもの(笑)。

さて、そんな『予想のファクター』には様々なものがありますよね。少し挙げるだけでも、選手の顔・名前・競走得点決まり手など。玄人になれば過去のレースを見て、自分だけが得た予想のファクターもあるのでしょう。公式に提供されており、誰もが得られる情報もある一方、経験という自分だけの情報もあります。違う予想のファクターを使っても、同じ買い目になることがあるし、同じファクターを使っても、違う結論が導き出されることもある。そんなところにも競輪の面白さがあると、私は思います。
そして、最近、私は新しい予想のファクターを見つけてしまいました。それは『番組屋さん』です。

1日、ズーッと、1箇所の競輪場の車券を買っていると、たまにこんなことを思ったりするのです。「なんだか今日は毎レース、先行しそうなラインがよく外枠にいる気がする」とか「この車番のライン、さっきも見た気がする」などなど。
競輪のレースの組み合わせ『番組』は自動番組でない限り、人為的に組み合わされ、作られています。それを組むのが番組編成員、通称『番組屋』です。番組屋さんはレース毎にいる訳ではなく、基本的(あくまでも基本で、ザックリな説明です)にはその競輪場の、その日の番組を、1人の担当者が作っているそうです。
これから書くことは全てが私の妄想であり、何の根拠もないことを最初にお伝えしておきますが、公平にバランスよく組み合わせていたとしても、番組屋さんも人間であります。何かしらのクセが番組に出てしまうこともあるのでは?と、1日、レースを見ていると、思うことも。そして、その番組屋さんのクセや思いを見極めたら、車券が当たる!とまでは言いませんが、レース展開を考える糸口の一つになるのでは?と、最近の私は考えているのです。どうしてこの組み合わせで、この車番の番組を作ったのか?番組屋さんの想いを出走表から読み解こうとしていると、名前も顔も知らない番組屋さんに、謎の親しみが湧いてくることも(笑)。そして、やたら車券が当たる1日があると「今日の番組屋さんと相性が良いな~」なんて勝手に仲良くなった気持ちになって、一緒に飲みに行って、競輪について語らいたい気持ちにさえなるのです。

スーパーマーケットでも野菜のパッケージに生産者の顔と名前が表記されている昨今。おいしい野菜を作る方にはファンもつくと、聞きます。競輪界にも『今日の番組は担当Aが作りました』なんて表記があっても面白いのになぁと、思います。競輪ファンにとって面白い番組を作る番組屋さんにはファンがつくどころか、その人の作る番組を求めて、『追っかけ』が現れたりすることもあるのではないでしょうか?日々、目が肥えていく競輪ファンはそうしたことにも貪欲(どんよく)ですからね。

【略歴】

木三原さくら(きみはら・さくら)

1989年3月28日生 岐阜県出身

2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に
競輪を自腹購入しながら学んでいく
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり
好きな選手のタイプは徹底先行
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている

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