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2020/09/23

Norikazu Iwai

激闘、グランプリへの道!

激闘、グランプリへの道!

秋の気配と共に、気になってくるのは12月30日に平塚競輪場で開催される『KEIRINグランプリ2020』のことだ。今年はご存じのように新型コロナウイルスの影響で、5月のG1日本選手権競輪が中止になったことをはじめ、各地で開催中止が相次いだ。

ここまで『KEIRINグランプリ2020』の出場権を獲得しているのはG1全日本選抜競輪覇者の清水裕友(山口105期/賞金ランキング3位)、G1高松宮記念杯競輪を制した脇本雄太(福井94期/賞金ランキング2位)。そして、記憶に新しいG1オールスター競輪チャンピオンの松浦悠士(広島98期/賞金ランキング1位)の3人。それに9月22日現在で賞金ランク4位の平原康多(埼玉87期)も出場圏内だろう。

残すG1は寛仁親王牌と競輪祭。そうなると単純に考えて、賞金での出場枠は残り3つになる。今のところ賞金ランク5位は和田健太郎(千葉87期)で44,292,800円。6位は郡司浩平(神奈川99期)で42,066,000円、7位は佐藤慎太郎(福島78期)が41,285,000円でランクイン。さらに8位の山田英明(佐賀89期)が37,144,000円、9位の古性優作(大阪100期)が36,090,700円、10位の守澤太志(秋田96期)が34,214,900円で続いている。要するに5位の和田から10位の守澤までは大きな差がついていない状況だ。11位にも僅差で、実力者の浅井康太(三重90期)もおり、G1の2、3着でも順位は大きく変動するだろう。

もちろん、プロである以上はG1タイトルを獲って、グランプリ出場を果たすことが本筋ではあ。でも、1度もグランプリを経験したことがない選手はどんな形であれ、出たいと思うのが本音であろう。それだけグランプリというのは別次元のものなのだ。
但し……以前、知り合いの記者が目標をグランプリにおいている選手に「賞金なら大丈夫でしょ」と、軽口を叩いたら、その選手が「グランプリが目標というのはあくまでもタイトルを獲ってのことです。賞金で出ようなんて少しも思っていませんから」と、嫌な顔をされたらしい。筆者から言わせれば記者に問題あり、超一流の選手に対する発言ではない。相手をリスペクトしていないから安易に「賞金で出場」という言葉が出てくるのだろう。マスコミの質とでも言うのか、レベルが低過ぎると、感じざるを得ない。
賞金に関して言えば、いまだ不公平感は否めない。コロナ禍により休止していた競輪場と開催していた競輪場があった訳だし、それこそ記念競輪を開催していたところもあった。果たして、同じグレードの開催が休止になった選手をフォローできているのか?という部分で疑問は残る。

ガールズケイリンに目を向ければ、9月22日現在で賞金ランク1位の高木真備(東京106期)から4位の梅川風子(東京112期)までが圏内だろうか。競輪祭でのガールズグランプリトライアルで2枠が埋まるため、競輪祭を前にせめて5位以内に入っていないと、自力での出場が厳しくなってしまう。G2共同通信社杯ではガールズケイリンコレクション2020伊東温泉ステージも行われたが、これは中止になった5月の日本選手権競輪で行われるはずだった静岡ステージの代替開催。さすがに男子のG1日本選手権競輪を代替することは難しいが、ガールズケイリンならば参加人数、既にトライアルを終えていたことで可能であったに違いない。ガールズケイリンファンにとってはこのうえないプレゼントとなったに違いないし、ガールズケイリン人気があってこその代替開催だったとも言える。

佳境に入ったグランプリレース。10月からの記念競輪は9車立てに戻る。その時こそ4月の記念競輪に参加できなかった選手を集めて、開催してはどうか?選手間の不公平感をなくすためにもそうすべきであろう。

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