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2022/05/10

鈴木奈央

鈴木奈央の「自転車ストーリー」Vol.11

鈴木奈央の「自転車ストーリー」Vol.11

こんにちは、鈴木奈央です。

みなさま、ゴールデンウィークの連休は、どのように過ごしましたか?
私は、競輪開催と練習と少しの休みを取りました!
4月後半から、取手モーニング、松戸ナイター、大垣ミッドナイトと、3場所を連戦。
取手は追加で参加したため、取手が終わってから、次の松戸までの期間が、2日しかありませんでした。今までは、自転車競技のナショナルチームをメインに行ってきたため、競輪に参加する機会が少なく、中2日で次の開催に行くことは、私にとって初めての経験でした。正直、追加を断るかも頭をよぎりましたが、これから競輪選手として一人前になるためにも、経験しておかなくてはならないことだと思い、参加することを決めました。

感想から言うと、本当にきつかったです。
ですが、とても良い経験になり、これを次に活かすことができそうです。

レースとレースの間を、どのように過ごすのか、そしてレースに挑む気持ちの持ち方、心の整理など。今まで感じることができなかったことを感じることができ、自分がまだまだ成長できる部分を見つけることができたと思います。

まずは、レースとレースの間の日を、どのように過ごすのか__。
中2日しかなかったため、休んだ方がいいのか? 休まずに練習をした方がいいのか?
私が初めに思いついたのは、レースは身体的にも精神的にも追い込まれることがあるので、開催が終わると、ドッと疲れが出ることが多いということ。しかし、普段の練習に比べると、練習の量が少なく、体力面が落ちてしまうことが心配になります。そこで、1場所目の取手競輪が終わった後は、翌日から普段通りの練習をして、次の松戸競輪に参加しました。

そして、少し疲れが残っているかな~と、思いながらも、無事に松戸ナイターの3日間を走り切ることができました。
松戸が終わり、家に帰ると、何だかいつもの開催の2倍くらいの疲れがドッと来て、「あれ? 私、ちょっと疲れてるな?」と感じました。ほっぺたに、ポツンとニキビもできていました……。

次の大垣ミッドナイトまで、あと3日。
今度は、どのように過ごそうか、、、
前回の中2日は、いつも通りの練習をこなせましたが、今回は、体が「少し休んで!」と言っているような気がしたので、1日は休みにして、少し回復。次の日から、しっかりと練習をして、前検日の前日は、少しのトレーニングとマッサージをうけてから、大垣競輪に向かいました。
疲れは抜けていたので、あとは気持ち! そう言い聞かせて、大垣ミッドナイトを3日間、走り切りました。
大垣でのレースが終わり、家に着いたのは夜中の3時。ミッドナイトと言うこともあり、今度はいつもの3倍くらいの疲れが来ました。さらに、大垣最終日の決勝2着が悔しくて、それも大きく疲れに出たのかなとも思います。

この3連戦を振り返ると、松戸の決勝5着以外は、全て確定板に乗ることができていました。決勝1着がなかったため、理想の結果ではありませんが、少しずつ良くなっているのかなと思います。

競技をしている時は、大きな大会に向かって、何カ月もかけてフィジカルを上げ、コンディションを整えていました。その一方で、競輪は、毎月毎月、開催があります。競技の時のように、一つの大会に向けて、という練習とはいかず、年間を通して良いコンディションで開催に向かうことが必要です。そのためには、レースとレースの間の練習期間を、どのように過ごすかが大事だと、改めて気づくことができました。
今回の3連戦で感じたこと、学んだことを次に活かし、自分に合った方法を見つけていきます。そして、毎レース、確定板に乗ることを目指して、安定感のある選手になっていきたいと思います。
次のレースまでは、3週間ほど空くので、これはフィジカルを上げるチャンスです。しっかりと練習をして、栄養をとり、次の地元・伊東ミッドナイトに向けて調子を上げていきます!
少しずつですが、レベルアップしていく鈴木奈央を応援していただけたら嬉しいです。

最後に。8月に西武園競輪場で行われるビックレースがあります。そこに出場するためには、ガールズケイリン総選挙2022で14位以内に入る必要があります! まだ投票していないよ~って方! ぜひ、投票していただけたら嬉しいです(^^)!

※ガールズケイリン総選挙の投票はこちらから


(※写真は本人より提供)

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【過去のコラムはこちら】
鈴木奈央の「自転車ストーリー」
Vol.10「目指すレーススタイル」
Vol.9「25歳の誕生日を迎えて」
Vol.8「初めての正月開催」
Vol.7「ひとつの決断」
Vol.6「応援のチカラ」
Vol.5「フランスより」
Vol.4「私の1日ルーティーン」
Vol.3「五輪への思い」
Vol.2「大切な同期との絆」
Vol.1「自転車に乗り続ける理由」

【略歴】

鈴木奈央(すずき・なお)

1997年2月9日生 静岡県出身

ガールズケイリンでは110期生(ガールズ5期生)として日本競輪学校(現:日本競輪選手養成所)に入り、在校1位の成績を上げる。2016年7月に静岡競輪場でデビュー。2戦目の平塚で初優勝を達成した。2022年4月現在、通算9回の優勝。
自転車競技では2017年11月にUCIトラックサイクリングワールドカップ第2戦(イギリス・マンチェスター)において女子チームパシュートに出場、同種目の日本初となる銅メダルを獲得した。

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