TOP > 自転車競技 > 駅前開催の迫力満点レースに大分市民が湧いた!おおいたいこいの道クリテリウム(1日目)

自転車競技

一覧へ戻る

自転車競技

2018/11/25

P-Navi編集部

駅前開催の迫力満点レースに大分市民が湧いた!おおいたいこいの道クリテリウム(1日目)

駅前開催の迫力満点レースに大分市民が湧いた!おおいたいこいの道クリテリウム(1日目)

パレード終了後、出場選手がスタートゲート前に整列し、いよいよレースがスタート。先ほどまでのほんわかムードとは一気に空気が変わる。海外から6チーム、国内から14チーム、合わせて20チームが参戦、強豪選手が集まっているが、最大の注目は地元大分出身の黒枝士揮(愛三工業レーシングチーム)、咲哉(シマノレーシング)兄弟。地元メディアも大会パンフレットも二人にフォーカスした構成になっており、若い二人は痛いくらいの大きな期待を背負ってスタートラインに立つことになった。この2名が所属するチームも、必勝体制だ。

いよいよレースがスタート。1周1kmという小さなサーキットを30周回る短いレースだ。距離が短い分、スタートからレースはフルスロットル!なんとしても勝利をもぎ取りたいシマノレーシングが先頭に立ち集団をコントロールするが、ハイペースの展開が続く。高速で駆け抜ける選手たちに観客はエキサイトし、大きな声援を送り続けた。

設定されたスプリントポイントは1回目を阿部嵩之選手が、残り3回をトビー・オーチャード選手(オーストラリアンサイクリングアカデミー)が獲得。

中盤から、今年3月、栃木のレースで総合優勝したオーストラリアン・サイクリングアカデミー・ライド・サンシャイン・コーストもエースを勝たせるべく、列車を組み、前方へと出てくるシーンが増えた。トラック競技の世界記録を持つウェルスフォードをはじめ、スプリント力に長けた選手を揃えており、複数の優勝候補を抱えるこの日の本命チームだ。

終盤に近づくとシマノとオーストラリアンサイクリングアカデミーの攻防戦に加え、勝利をもぎ取りたいチームが積極的に前に前に仕掛けてくる。

激しいやり取りの中、最終コーナーをまわり、いよいよゴールスプリントへ。ラスト200m、早めに仕掛けたのは黒枝士揮だった。ウェルスフォード、ダミアーノ・チーマ(NIPPOヴィーニファンティーニヨーロッパオヴィーニ)、黒枝咲哉らがスプリントを仕掛ける。その中で伸びたのは地元を背負った黒枝咲哉だった。地元のヒーロー誕生に大歓声に包まれる会場。

ゴール直後にチーマとウェルスフォードが接触、チーマが転倒し、士揮が巻き込まれてしまうアクシデントもあったが、笑顔で優勝した弟をねぎらう姿があり、一同を安心させた。

プロ1年目。先月初勝利を挙げたばかりの若い選手が地元の大きな期待をとチームのアシストを受け、プレッシャーの中、強豪が揃う国際レースで自らもぎ取った勝利は大きな価値のあるものだったろう。表彰台のてっぺんに乗った小柄な黒枝咲哉が、とても大きく見えた。2位はウェルスフォード、3位はチーマ。(転倒で負傷し、表彰式は欠席)レースの模様はいこいの道特設ステージで公開生放送のスタイルで地元TVの生中継があり、レースコース沿いでも、広場でも、お茶の間でも、レースの行方を見守ることができ、多くの市民が地元の期待の星の優勝を見届け、祝福するところとなった。

会場ではこの後も市民レーサーのレースや、ゲストである前園氏のトークショーなど、イベントが企画され、夕方までにぎわいが続いていた。駅前という最高のロケーションで、迫力のあるレースが開催され、メディアにも載り、自転車競技の魅力を周知させるという意味でも、非常に大きなインパクトのあるものになったことだろう。

12

ページの先頭へ

メニューを開く