ツアー・オブ・ジャパン(第3ステージ)
【2019年も全国各地で熱戦が開催されたロードレース。その大会の模様を回顧します】
ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)の第3ステージが5月21日(火)、三重県いなべ市で開催された。いなべのコースは1周=14.8km。阿下喜駅前からのスタート後はパレード走行があり、本コースに入って8周回を走るため総距離=127.0kmとなる。スタートから山岳ポイントに向けて上り、いったん中盤まで下る。その後は再び上りに入り、いなべ市梅林公園のフィニッシュに向かっていく。フィニッシュ手前1.0kmにある勝負の明暗を分ける上り坂は“いなベルグ”と名づけられており、このステージの代名詞ともなっている。
グリーンジャージを着るのは京都ステージの覇者エイデン・トゥーベイ(チーム・ブリッジレーン)。赤い山岳賞ジャージはフィリッポ・ザッカンティ(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)。ブルーのポイント賞ジャージは繰り上げで入部正太朗(シマノレーシング)。白い新人賞ジャージは岡篤志(宇都宮ブリッツェン)が繰り上げで着用してスタートラインに立った。
この日は全国的な大雨で、いなべでも早朝に雨がパラついており開催が心配されたが、その雨はスタート前に上がって、奇跡的に好天の中でレースがスタートした。
パレード区間が終了した後、すぐに佐野淳哉(マトリックス パワータグ)ら3名の落車が発生。とっさにガードレールに手を伸ばして体をかばった佐野はここでリタイアを余儀なくされてしまう。
スタート後、速やかに2名の逃げが決まった昨年とは対照的に、アタックがかかるも逃げが決まらない。集団は2周目に突入し、最初の山岳ポイントを迎えた。
ここで飛び出したのは、山岳賞ジャージを切るザッカンティとアドリアン・ギロネット(インタープロサイクリングアカデミー)。赤いジャージをまとうザッカンティが執念を見せて1位通過で5ポイントを獲得して、このステージでのジャージキープを確定させた。
ほどなくして、小林海(ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー)や中根英登(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ファイザネ)らを含む逃げが形成される。有力メンバーが入っており、決まれば逃げ切りもあるかと思われたが、集団に吸収され、またレースは振り出しに戻された。
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