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2019/12/18

P-Navi編集部

ツアー・オブ・ジャパン(第3ステージ)

ツアー・オブ・ジャパン(第3ステージ)

3周目にエミール・ディマ(ジョッティ・ヴィクトリア・パロマー)がアタックして単独走行を始めた。ディマに向けて、ぺア・クリスティアン・ミュンスターマン (チーム・ザワーランド・NRW・P/B・SKS・ジャーマニー)が追走を開始。ここに同調するものはなく、集団は落ち着いたままで、ディマ、ミュンスターマンと集団間のタイム差は開いていった。

全力でディマを追うミュンスターマン。園児たちの歓声を受けて走る

レースが動き始めたのは折り返しの5周目を過ぎた頃。ディフェンディングチャンピオンを擁し、このステージをホームタウンとするキナンサイクリングチームが先頭に立ち、ペースアップを始めた。ディマにミュンスターマンが合流し、二人旅となるが、一時は5分近くまで開いた差は6周目完了時までに2分台を切るところまで詰められた。

いなべ名物の“かかしコーナー”
今年も年齢・性別・人種・多様な“かかし”が並んだ!?

7周目、いよいよ集団が2名との差を詰めて捕えようと迫る。ミュンスターマンが脱落し、ディマが単独で必死に逃げ切りをかけてペースアップを試みるも、最終周回に入ると吸収され、レースは大集団に戻った。

ここから抜け出したのはベンジャミン・ヒル(リュブリャナ・グスト・サンティック)とアダム・トーパリック(チーム・ザワーランド・NRW・P/B・SKS・ジャーマニー)。まだフレッシュな脚を残す集団が逃すまいという予想と裏腹に、2人は逃げ続けていく。20秒以上のタイム差を開けて、勝負所の“いなベルグ”に突入。迫る大集団を寄せつけぬまま、全力でフィニッシュに向かう2人。経験値で勝る一昨年のツール・ド・とちぎで個人総合優勝を飾ったヒルか? シクロクロス世界選手権U23で銀メダルを獲ったパワー溢れる若手のトーパリックか?

登坂力・スプリント力・レース勘を見せつけたヒルの圧巻の勝利

圧巻の登坂力と勝負勘でこのデットデッドヒートを制し、トップでフィニッシュに飛び込んだのはヒルだった。2位にタイム差なしのトーパリック。僅かに届かず、逃げ切りを許した集団のトップを獲ったのは、オールイス・アウラール(マトリックス・パワータグ)だった。

ヒルはスタート後に起きた落車に巻き込まれ、チームメイトのバイクと交換をしたものの、それが合わず、さらにスペアバイクに乗り換え、タイムロスを強いられていたという。だが、そこから少しずつ調子を取り戻し、自分のレースを走れるようにまでなったそうだ。ヒルはレース後に「チームメイトが一丸となり、自分をアシストし、良いポジションまで上げてくれた。だから、最後にアタックをすることができた。今日の勝利は本当にチームワークだった」と感謝、喜びを語った。

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