ツアー・オブ・ジャパン(最終ステージ)
にこやかな3.6kmのパレード走行のあと、アクチュアルスタートが切られると、なんとしてもこのステージを狙いたいチームが動き出す。すぐにアタックがかけられたが、逃げが決まらぬまま、1周目を終えた。
今ステージも混戦となるかと思いきや、2周目に入ると、ディフェンディングチャンピオンであるマルコス・ガルシア(キナンサイクリングチーム)がキレのあるアタックをかけ、圧巻のスピードでタイムギャップを稼ぎだし、独走状態に。ほどなくチームメイトのサルバドール・グアルディオラ(キナンサイクリングチーム)、安原大貴(マトリックスパワータグ)、フン・カホー(HKSプロ・サイクリングチーム)が追走を始め、4周目に合流、キナン2名を含む4名の逃げ集団が形成された。
メイン集団はリーダーを擁するブリッジレーンがコントロール。逃げ集団は協調し、ペースを守り、メイン集団とは3分以上のタイムギャップが開いていった。
折り返しを越え、8周目頃からメイン集団のペースが上がり始め、徐々に先頭集団とのギャップを狭めていく。タイムギャップが2分を切り、残り5周に入ろうという頃、逃げ集団からガルシアが再度アタック。ディフェンディングチャンピオンの意地とプライドを見せたアタックに大いに沸く観客たち。ここにチームメイトのグアルディオラがジョインし、2名は協調し、逃げ切りに向けて走り出した。ガルシアもグアルディオラも脚質的には平地系ではないのだが、それでも1分程度のタイムギャップを守ったまま、ただひたすらゴールに向けて走り続けた。
このステージの優勝を狙うスプリンターを有するチームが、メイン集団の牽引に選手を一人ずつ拠出し、集団のペースアップを図り始めた。逃げる2名とのギャップは刻々と縮まっていく。ラスト2周、タイムギャップは30秒となり、メイン集団は2名を視界に捉えるところまで迫る。
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