宇都宮シクロクロス(イベントレポート)
シクロクロスでは、サーキット内に『自転車に乗ったまま走破できないエリア』を含めることがルールで規定されており、選手たちがバイクを降りたり、低速になるゾーンが必ず存在する。特に国内のシクロクロスは選手と観客が近く、密であり、またそれが観戦の魅力でもある。観戦に慣れたファンたちは、そういったスポットを狙い、声をかけ、写真を撮り、時には相互交流をしながら、ディープな観戦を楽しむのだ。
シクロクロスは、主催者が会場となる公園や河川敷、ビーチなど、それぞれの環境を利用し、工夫してコースを作り上げる。それぞれのコースの独自性が高く、個性があることも、シクロクロスの観戦を面白くしている一因だろう。今回のコースは、ろまんちっく村の『里のエリア』『森のエリア』『ドッグラン』を利用したもの。上りもあり、テクニカルな泥キャンバーあり、全般的な見通しも効いて、なにより自然が美しい。観戦をしながら、選手たちを追ってコースを歩くだけでも、自然浴のように、初冬の風景を満喫することができた。
多くの自転車愛好家を擁する栃木県内の開催とあり、立哨観戦者の心を解するスタッフが多く、コース横断の指示や、声かけなども非常に気持ちのいいものであった。
エントリーしたレーサーたちにも、観戦に訪れた親子連れにも、たまたま開催日に遭遇した近所の方々にも、皆に対してウェルカムな空気が広がっており、誰もが会場での時間を楽しめるイベントとなっていた。周回コースであり、展開も見て取れるシクロクロスは観戦を楽しみやすい種目である。これまで観戦に出向いたことのない方も、ぜひ次回の開催には足を運んでみてはいかがだろうか。エキサイティングで、楽しい時間が過ごせることだろう。
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写真提供:カンセキpresents 2019宇都宮シクロクロス/編集部
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