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2022/06/09

P-Navi編集部

ツール・ド・熊野2022 第2ステージ

ツール・ド・熊野2022 第2ステージ

熊野地域を舞台に展開される国際レース「ツール・ド・熊野」は5月28日に大会2日目を迎えた。和歌山県新宮市で行われた第1ステージから、三重県熊野市へと舞台を移し、第2ステージは、丸山千枚田や札立峠を上る大会名物の熊野山岳コースで競われる。

ツール・ド・熊野2022の第1ステージレポートはこちら


ツール・ド・熊野名物の丸山千枚田を駆け上がる集団

第2ステージは日本屈指の美しくも厳しい山岳コース。いくつかの登坂には山岳賞が設定されており、その登坂の難度に合わせ、上位通過に獲得ポイントが割り振られている。この日のステージでは日本の棚田百選にも選ばれている丸山千枚田を2回上るが、この千枚田は2級山岳に、今大会最大の難所である札立峠は1級山岳に設定されている。この3つを越えたのち、最後のフィニッシュへと向かう上りも3級山岳に設定され、まさにクライマーのための1日といえる。走行距離は104.5km。非常にタフなレースになるだろう。


各賞の首位の選手たちがリーダージャージ姿で先頭に並ぶ

朝10時、スタートする。昨日のステージで優勝した窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)が個人総合成績首位の証、イエロージャージを着用してスタートラインについた。ポイント賞も窪木が獲得しているが、繰り上げで次点のネイサン・アール(チーム右京)がグリーンジャージを着用して走る。山岳賞首位のレッドジャージは、中井唯晶(シマノレーシング)が、U23首位のホワイトジャージは香山飛龍(弱虫ペダルサイクリングチーム)が獲得している。


20名の先頭集団が形成された。中には多くの有力選手を含み、逃げ切りの可能性も大きい力のある集団だ

リアルスタートと同時に、いくつものアタックがかかったなか、10km過ぎに20人が抜け出して先頭グループを形成した。ほぼすべての主要チームは、この中にメンバーを送り込んでおり、中には有力選手も多く含まれていた。
自転車ロードレースでは、集団は先頭の選手が受ける空気抵抗を交代することで分担しながら進む。大集団と小集団の差は、人数が少ない場合、その空気抵抗を分散しきれず、疲労が早いことにある。だが、この山岳ステージでは、空気抵抗が問題にならないほど厳しい登坂が多く、今回の先頭集団は人数も多い。うまく協調しあえば、逃げ切りの可能性も小さくはないといえる展開だ。


一定の差を保ったまま走るメイン集団

先頭集団は、ペースを上げ、メイン集団から距離を開いていく。タイム差が3分以上に開いた状態で、1回目の丸山千枚田に差し掛かった。一つ目の山岳賞はエンクタイヴァン・ボロー・エルデン(MGL)が1位、山本大喜(キナンレーシングチーム)が2位通過。先頭集団が先行した状態のまま、レースは1級山岳の札立峠に向かう。


熊野地域の山岳を走る先頭集団

札立峠の上りは約6km。ここでレース全体に動きが出た。先頭グループから数人が脱落し、代わってメイン集団からネイサン・アールとベンジャミン・ダイボール(チーム右京)、さらにはトマ・ルバ(キナンレーシングチーム)、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、小林海(マトリックスパワータグ)ら、本命の実力者たちが追走を始めた。


山岳賞に向け、積極的な走りを見せた山本大喜(キナンレーシングチーム)

2回目の山岳ポイント、札立峠も、山本大喜が1位通過。1級山岳の先行通過で10ポイントを獲得し、山岳賞のバーチャルリーダーに名乗りをあげた。頂上通過後の下りで追走集団は差を縮め、やがて先頭グループへと合流をはたした。先頭グループは、さらに実力者たちの集団となり、勢いを増すこととなる。


山岳コースを走る選手

約20人の形勢を保ったまま、2回目の丸山千枚田へと向かう。

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