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2022/08/05

P-Navi編集部

Jプロツアー第9戦・石川サイクルロードレース

Jプロツアー第9戦・石川サイクルロードレース

JBCFサイクルロードシリーズの最上位に位置するJプロツアーの第9戦、「第20回石川サイクルロードレース」が、福島県石川郡の石川町において7月17日に開催された。
海の日の連休を利用した福島3連戦の2戦目となり、今年20回目の開催となる伝統あるレースで、国内のロードレース界では7月の風物詩的な存在だ。この地区にある学校法人石川高等学校はスポーツの名門校で、自転車競技部からも、オリンピアンを含む多くのロード、競輪選手を排出している。

「ジェットコースター」とも評される名物コースは、1周13.6km。アップダウンとカーブが連続する厳しいもの。開催時期となる7月半ばの福島は、湿度の高い暑さに見舞われることも多く、サバイバルレースとなることも多い。
午前中に開催された別クラスのレースでの事故への対応の影響を受け、1時間ほどスタートが遅れる事態に。レースはコースを10周する設定であったが、この遅れを受け、7周95.2kmの開催に短縮。レース内に2回予定されていた中間スプリント賞は、2周回完了時の1回のみとされた。
1時間押しとなったスタートラインには、最前列に個人総合首位を示す赤いプロリーダージャージを着た小林海(マトリックスパワータグ)とU23の首位を示すホワイトジャージ姿の山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)が並ぶ。頭上には青空が広がり、暑さとの戦いになることも予想された。

小林海と山本哲央
赤いリーダージャージの小林海(マトリックスパワータグ)、ホワイトジャージの山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)を先頭に1時間遅れのレースがスタートした

距離の短縮を受けてか、レースは1周目から1周を19分台で走るハイペースで進行した。3周目には、TEAM BRIDGESTONE Cyclingが集団前方に集まり、コントロールを試み始めたが、これを嫌ったアタックがかけられ、集団はまとまらず、活性化したまま。代わりに先頭に立つチームも現れず、混沌とした状況のまま、レースは進んでいった。
5周目、動きが生じた。JCLの昨年の個人総合優勝選手である山本大喜(キナンレーシングチーム)とレオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ)、全日本優勝経験も持つ入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)という実力者3名が抜け出し、先行を始めた。

先行する山本大喜とレオネルキンテロと入部正太朗
山本大喜(キナンレーシングチーム)、レオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ)、入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)

この危険な動きを許すはずがなく、TEAM BRIDGESTONE Cyclingと愛三工業レーシングチームが集団をペースアップし、3名を飲み込んだ。

チームブリヂストンサイクリングと愛三工業レーシングチームがペースアップ
飛び出した3名を吸収し、そのまま先頭を固めるTEAM BRIDGESTONE Cyclingと愛三工業レーシングチーム

強力なスプリンターを抱えており、スプリント勝負に持ち込もうとするであろうこの2チームの動きを見て、また新たな動きが生じた。キナンレーシングチームが先頭に集結し、ペースアップを始めたのだ。

強烈なペースのキナンレーシングチーム
強烈なペースで集団を牽引し、選手たちをふるい落としていくキナンレーシングチーム

このハードなコースでハイペースを強いられ、耐えられなくなった選手たちが続々とこぼれ落ちていく。翌周回に入る頃には、先頭は一気に10名ほどにまで絞り込まれていた。
ここから、小林とトマ・ルバ(キナンレーシングチーム)が先頭に立ち、さらにペースアップ。この動きに耐えられたのは、小林とルバ、山本大喜とキンテロのみだった。

終盤の残った4選手
終盤の展開に残ったのは小林とキンテロ、トマ・ルバと山本大喜(キナンレーシングチーム)の4名

※熾烈なサバイバルレースの結末は……!?
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