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2022/10/12

P-Navi編集部

JCL第8戦・高知県宿毛市ロードレース

JCL第8戦・高知県宿毛市ロードレース

シーズン終盤を迎えている「三菱地所 JCL プロロードレースツアー2022」。第8戦となる「高知県宿毛市ロードレース」が9月25日、高知県の宿毛市で開催された。
すでにロングライドイベントなどでは有名な土地ではあるが、レースを開催するのは、これが初めてとなる。

高知県宿毛市ロードレースの特徴は、何と言っても自動車専用道路、いわゆる高速道路を一部使用したコースレイアウトだろう。宿毛市内に設営されたロードレースコースは公道をベースにしたものだが、その中には高速道路が一部含まれている。レースで使用されるのは、隣接する四万十市と宿毛市とを結ぶ区間で、コースとしては中村宿毛道路の平田IC~宿毛和田IC手前約4.3km地点の2車線を利用する。大会開催中は安全確保のため、四万十IC~宿毛和田IC間は全面通行止め。高速道路を使用したレースは国内初の試みであり、大きな話題となった。

高速道路上を走る選手
高速道路上を走る選手

コースは、1周12.5kmのサーキットを10周する125.0kmの設定。コース内には、地形の変化による細かなアップダウンが含まれ、道幅が変化する区間もあり、気が抜けない。高速道路と一般道とを組み合わせたことで、より変化に富んだダイナミックなものになっているという。ランキングがかかった選手たちがどう走るのか、チームはどのような采配をふるうのか、注目が集まった。

定刻通り、選手たちはスタートラインへラインナップ。 出走前には、個人総合首位のイエロージャージを着用する増田成幸(宇都宮ブリッツェン)が安全宣言を行った。スプリントの首位であるブルージャージも同チームの小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)が守っており、U23の首位であるホワイトジャージも 渡邊諒馬(VC福岡)が守っている。山岳賞首位のレッドジャージは前レースからネイサン・アール(チーム右京)の手に移った。各カテゴリーのリーダージャージを着る選手を先頭に、レースがスタートした。


レースは落ち着かず、ハイペースの展開が続く

1周回のパレード走行を終え、リアルスタート。125kmの戦いが始まった。レースの数も残り少なくなり、さらに真剣味を増した選手たちは、冒頭から激しいアタックの掛け合いを始め、集団は揺さぶられ続ける。変化の多いコースの中で、ハイペースの展開となり、じわじわと選手たちの体力が奪われていったが、それでも集団は一向に落ち着く気配を見せなかった。


抜け出しがなかなか決まらない


宿毛市に広がる田園風景の間を抜けていく

レースがようやく動いたのは4周目。序盤から積極的に動いていた「逃げのスペシャリスト」とも呼ばれる阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)が、さすがの勘を見せ、⻄尾憲人(那須ブラーゼン)らと抜け出しに成功した。ここに一昨年まで世界の最高峰チームでレースをしていたベンジャミン・ダイボール(チーム右京)と、中島雅人、横塚浩平(VC福岡)が加わり、先頭集団を形成した。
さらに昨年の個人首位選手である山本大喜(キナンレーシングチーム)が意地を見せ、ここに単独で合流。力のあるメンバーを含んだ6名が集団を形成することになった。


実力のあるメンバーを集めた先頭集団が形成


積極的な走りを見せたベンジャミン・ダイボール(チーム右京)。2019年まではUCIワールドチームに所属、ブエルタ・ア・エスパーニャなど最高峰のレースを走っていた選手だ

ここから中島が脱落したが、経験値が高く、実力もある5名は協調して、ペースを維持。順調にタイム差を広げていき、終盤となる8周目には最大2分ものタイムギャップを築いていた。


高速道路に合流する選手

残り距離が短くなり、このままでは勝機がないメイン集団にも、いよいよ火がついた。先頭5名にメンバーを送り込めていなチームたちが本格的な集団の牽引を始めた。だが、先頭のメンバーも実力者揃い。差は思うように縮まらない。ファイナルラップに突入したが、この時点でまだ1分以上の差が開いていた。

※残り10㎞、緊張感が増していくレース展開。勝利を掴むのは!?
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