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2022/11/18

P-Navi編集部

JCL第10戦・那須塩原クリテリウム

JCL第10戦・那須塩原クリテリウム

一般社団法人ジャパンサイクルリーグ(以下、JCL)主催の「三菱地所 JCL プロロードレースツアー2022」の第10戦となる「那須塩原クリテリウム」が10月23日、栃木県那須塩原市にて開催された。
このレースは、栃木県北部を舞台に行われるクリテリウム連戦の2日目であったが、前日開催された「湧水の郷しおやクリテリウム」で多くの選手たちを巻き込む転倒事故が発生。負傷した選手の数も多く、初日は継続が不可能となり「レースキャンセル」となった。前日の転倒のダメージが残り、出走できない選手も少なくはなかったが、リーグ戦も終盤であり、走れない選手の志を受けた精鋭たちが闘志を胸に、スタートラインへと並んだ。

太鼓パフォーマンス
スタート前には地元の子ども達の太鼓のパフォーマンスが披露された

この日のレースには、人気観光地である那須のエリア玄関口であり、新幹線も停まる、JR那須塩原駅の西側大通りを大きく区画した特設周回コースが用いられた。 一周1.8kmと距離は短いが、カタカナの「ト」の形に設定されたコースには、ヘアピンコーナーが3つ、直角のコーナーが2つ含まれ、レースを走る選手は、コーナーを越えるごとに強制的なペースの上げ下げが入り、消耗されていく。レースは、コースを25周する45kmの設定となり、1時間程度の短い戦いとなるが、その分、めまぐるしい展開となることが予想された。

JR那須塩原駅前に設営された特設コース
JR那須塩原駅前に設営された特設コース

那須塩原クリテリウム
コーナーが多く、いったんペースを緩めるコーナリングのたびに選手は体力を奪われていく

先頭に並ぶのは、個人総合首位の証であるイエローのリーダージャージを着た小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)。JCLの主催レースではないが、ポイント付与があるおおいた連戦の結果を受け、リーダーの座はチームメイトの増田成幸から、小野寺に移った。ブルーのスプリント賞リーダーも小野寺が保有する。U23の首位のホワイトジャージは渡邊諒⾺(VC福岡)、山岳賞首位のレッドジャージはネイサン・アール(チーム右京)が守っている。

那須塩原クリテリウムのスタート
各賞のリーダーとホストチーム那須ブラーゼンのメンバーを先頭にスタート

沿道に詰めかけた大勢のサポーターが見守る中レースはスタート。レーススタート同時にアタックと追走が繰り返され、激しい展開が始まった。ランキング上位の選手も自ら前方で果敢に仕掛けていく。序盤からスピードが速く、選手が顔を歪め、遅れないよう必死で食らいつく姿が見られた。

那須塩原クリテリウムのスタートアタック
スタート早々からアタックの掛け合いとなる激しい展開に

那須塩原クリテリウムのアップダウン
スピードのアップダウンの影響を強く受ける後部の選手へのダメージが周回を追うごとに大きくなる

レースが動いたのは、スプリントポイントが設定された周回賞の初回の10周目だった。小野寺のブルージャージを確実するため、阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)とともに仕掛けていくが、地元のこの2名の実力者の動きを見過ごすわけはなく、数名が反応した。

那須塩原クリテリウムの10周回目
小野寺玲を連れ、阿部嵩之(共に宇都宮ブリッツェン)が飛び出すと、レイモンド・クレダー(チーム右京)、孫崎大樹(スパークルおおいたレーシングチーム)らが反応

那須塩原クリテリウムの10周回目
実力者を多く含む集団が形成された

前年のJCL個人総合優勝者である山本大喜(キナンレーシングチーム)、チーム右京からは小石祐馬と、スプリンターのレイモンド・クレダー、日本移籍までは最高峰のワールドチームで走っていたダイボール・ベンジャミン(チーム右京)、地元那須から西尾勇人(那須ブラーゼン)、スプリンターチームの中でいつも勝利を支える働きをしてきた孫崎大樹(スパークルおおいたレーシングチーム)らが続き、8名が集団からの抜け出しに成功した。

※優勝争いは集団でのスプリント勝負へ!次ページ→

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