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2023/02/15

P-Navi編集部

東北シクロクロス ざおうさまカップ

東北シクロクロス ざおうさまカップ

宮城県蔵王町の蔵王町総合運動公園で1月22日、シクロクロスのシリーズ戦JCXの第8戦として「東北シクロクロス第4戦ざおうさまカップ」が開催された。過去にはUCI(世界自転車競技連合)認定の国際レースとしても開催されており、東北エリアではメジャーなコースである。

コースは1周2.6km。グラウンドや河川敷、調整池も含まれる公園の多彩なフィールドを活かし、設営された。キャンバーと呼ばれる難易度の高い斜面が多く含まれることも、このコースの特徴と言えよう。キャンバー上を上下に這うように設営されたコースを走るにはテクニックが必要で、多くの選手を苦しめるセクションとなる。「忍者返し」と呼ばれる急な上りや「蔵王のお釜」と名付けられた小山の周りを回るなど、遊びゴコロのある特徴的なセクションも設定された。


蔵王町総合運動公園の環境を上手く活かし設営された特設コース


コースにはテクニックを要するキャンバー(斜面)が多く含まれる


「忍者返し」など急な斜面も多く、いかにカラダをうまく使って走るかがキモとなる

このレースは、JCXのシリーズ戦としては1カ月ぶりの開催となる。前週に開催された全日本選手権で男子の王者となった織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)は世界選手権前の調整レースのため、欧州に旅立ち、欠場したが、準優勝の沢田時(宇都宮ブリッツェン)らが参戦した。女子はチャンピオンとなった小川咲絵(AX cyclocross team)が、女王となって初のレースに臨んだ。
過去の蔵王でのレースは、雪の中の開催も少なくなかったが、今年は降雪がなく、曇り空の下での開催に。路面は完全なドライではないが、滑りやすいほどの水分も含んでおらず、過去の開催と比べると、かなり走りやすいコンディションとなった。

女子エリートは9名の選手が参戦。今年の全日本は4位で終えたものの、前年度のチャンピオンである渡部春雅(明治大学)らもスタートラインに並んだ。好スタートを切ったのは女王の小川。このまま行くかと思われたが、渡部が小川をかわし、先頭に躍り出た。渡部はミスなく力強く走り、小川との差を開きにかかった。


先行する渡部春雅(明治大学)に迫る小川咲絵(AX cyclocross team)

だが、小川もペースを取り戻し、じわじわと追い上げ、2周目には渡部に追いついた。小川と渡部、実力者2名が連れ立って、サーキットを走った。


独走態勢に入り、コースをひた走る小川

3周目、小川はテクニックを生かし、キャンバーの難セクションで加速、渡部を振り切りにかかる。渡部は食らいつこうとしたが、小川はそのまま独走態勢に入った。


単独3位で走り、表彰台を獲得した竹村舞葉(SHIDO-WORKS)

先頭で快調にラップを重ねる小川。渡部も堅実な走りで追い上げようとするが、差が埋まらない。小川は、最速のラップタイムを刻みながら最後まで走り切り、またもや独走でフィニッシュ。今シーズン13勝目となる勝利を挙げたのだった。


独走優勝した小川は、連勝記録を伸ばし、JCX首位も確実にした


女子3名の表彰台。完走したのも、この3名のみだった

基準となる先頭選手のスピードが速かったため、多くの選手がタイムアウトとなり、このレースの完走者は3名のみ。上位2名以外では唯一、最終周回まで走ることができた竹村舞葉(SHIDO-WORKS)が3位に入った。

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