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2023/04/10

P-Navi編集部

Jプロツアー第3戦「袋井・掛川ロードレースDAY1」

Jプロツアー第3戦「袋井・掛川ロードレースDAY1」

JBCFロードシリーズの最高峰、Jプロツアーの第3戦「袋井・掛川ロードレース」が3月25日、26日に開催された。舞台は、静岡県、袋井市の「小笠山総合運動公園エコパ」。ラグビーW杯2019の舞台にもなり、サッカーではジュビロ磐田のホームグラウンドとなるエコパスタジアムを有する公園で、「エコパ」の愛称で親しまれている。このエコパの敷地内に設営された1周6kmの特設コースを使ってのロードレースだ。前戦から1カ月を経て、2日間の連戦という形で開催された。
この6kmのコースには、激しいアップダウンは含まれない。ただし、ヘアピンコーナーや連続する直角コーナーなどが多く含まれ、コーナー前後の加速と減速の繰り返しが必須となる。加えてコース幅の狭い区間が多く、走行できる車列の幅も限られてくる。パワーやスピードよりも、いかにうまく走るか、さらに、その中でどうチームとして機能するか、が重要になるだろう。


コースにはヘアピンコーナーやカーブが多く含まれる(JBCF公式サイトより)

まず、25日に開催されたDAY1では、10周60kmの短距離に設定された。桜が咲き、美しい季節ではあるが、この日はあいにくの雨。気温も前日から10度ほど下がり、冷たい風も吹き付ける。選手たちは雨と防寒対策をしてスタートラインに並んだ。


静岡エコパスタジアムを背に選手が並ぶ

このレースは、個人総合成績で首位に立ちリーダージャージを着る岡本隼(愛三工業レーシングチーム)が欠場。リーダー不在のレースとなった。 U23首位の津田悠義(キナンレーシングチーム)は首位の証のホワイトジャージ姿でスタートラインについた。


スタート後、各チームが集団前方を目指し、位置取りが始まる

エコパスタジアムを背にスタート。リアルスタート前に走行区間が設けられるローリングスタートではあるが、このコースのリスクを踏まえたチームはじわじわと前方に上がり、前方の位置確保を始める。
フラッグが振られ、リアルスタートを迎えると、ショートレースとあって、早々にシマノレーシングが集団前方で動き、ペースアップを図り始めた。他チームもこの動きを受けて、一気に活性化。ペースが上がっていく。


シマノレーシングがアタック、積極的に動き始める

この日に開催された他のレースよりも、ラップタイムは1分以上速い。低温や雨、さらには強い風も吹き付けるシビアなコンディションの中、ハイペースの展開で、さらにコーナーごとに再加速が生じ、体力を奪われていく。消耗の激しい集団後方では早くも集団がバラけ、遅れる選手が目立ちはじめた。
レース中盤頃からは、今村駿介や窪木一茂(ともにチームブリヂストンサイクリング)ら、トラックレースでも日本トップクラスの選手が揃い、静岡を本拠地とするブリヂストンサイクリングが積極的に動き始めた。この動きで、集団は分断され、人数は絞りこまれて行った。


今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)が飛び出し、シマノレーシングがこれを追う


飛び出す入部正太朗(シマノレーシング)を警戒しチェックする窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)

ラスト2周になると、昨年覇者の小林海(マトリックスパワータグ)が集団を牽引し、さらにペースアップ。20名ほどまで絞られた集団が最終周回へ突入する。


小林海(マトリックスパワータグ)が集団の先頭に立ち、ペースアップ。集団はさらに絞り込まれた

ゴールを狙うチームブリヂストンサイクリングが集団前方に集まってコントロールを始めた。ゴール勝負に強みを持つブリヂストンに好位置を押さえられたまま、レースは最終局面へ突入する。


最終周回へ。チームブリヂストンサイクリングが前方を固める

フィニッシュ地点に最初に姿を見せたのは、今村。ここに窪木が続いた。この抜け出した2名がそのままゴールに飛び込み、チームブリヂストンサイクリングがワン・ツーフィニッシュを決めた。3位には中井唯晶(シマノレーシング)が入っている。


同じポーズでフィニッシュする今村と窪木。ワン・ツーフィニッシュとなった

今村は「短いレースの中で、強みを発揮できて勝ててよかった」と喜びを語った。減速と加速を強いられるコース設定の中で、「前にいられたことで、パワーを温存でき、勝利することができた」と勝因を振り返った。チームにはトラックレースの海外遠征もあったが、しっかりコンディションを整え、臨むことができたという。


今村、窪木、中井唯晶(シマノレーシング)の表彰台

リーダーは初戦2戦を連勝した岡本から動かず、U23首位もこの日、5位に入った津田が守った。


U23首位のホワイトジャージを守った津田悠義(KINAN Racing Team)

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【結果】
第1回JBCF袋井・掛川ロードレースDAY-1 60km

1位/今村駿介(チームブリヂストンサイクリング)1時間28分59秒
2位/窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)+0秒
3位/中井唯晶(シマノレーシング)+0秒
4位/石原悠希(シマノレーシング)+1秒
5位/津田悠義(キナンレーシングチーム)+2秒

【Jプロツアーリーダー】
岡本隼(愛三工業レーシングチーム)

【U23リーダー】
津田悠義(キナンレーシングチーム)

画像提供:JBCF(一般社団法人全日本実業団自転車競技連盟)

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