疾風のサイドストーリー/大石崇晴(京都109期)
前述した背景もあって、筆者の大学野球部後輩(かなり年下)と崇晴の報徳野球部先輩と同期が共通であることをダシ……もとい契機に、奈良競輪場の検車場にてファーストコンタクト。
「日本生命(*1)のM君って、大石選手の先輩になるのかな?」
「Mさん、メッチャ懐かしいですね。はい、報徳で1学年上になります」
「N君は同じくらい?」
「Nは同学年です、まだシティライト岡山(*2)で頑張ってます」
こんな始まりで、筆者も素性を明かした。“野球繋がり”ということで少しは崇晴も安心してくれたのか!?筆者が思っていた以上に会話のキャッチボールは成立する。そして、崇晴の飾り気のない真っ直ぐな言葉が筆者の心に突き刺さった。
「自分、野球では頂点に立てませんでした。だから、競輪は頂点を目指します!」
デビューから3年目を迎える崇晴はケガも克服しながら、S級2班まで着実に上がってきた。毎レースの着順・競走得点も大事だが、今はラインの頭で先輩たちを引き連れて、とにかくシャカリキに逃げている。そのスピードは競輪を知らない人間であっても、きっと目と心を奪われるはずだ。
父・大二郎はプロ野球生活16年間で4度、盗塁王を獲得している。その“快足DNA”を受け継いでいることは何よりの武器。今後、頂点を目指すための欠かせないワンピースになってくるだろう。そして、経験と実績を積み重ねた時には絶対に“大二郎の息子”から“崇晴の親父が大二郎”に変わっているはずだ。
オーバー・ザ・トップ、崇晴の物語はこれからが本番だ。
注(*1)(*2)=社会人野球企業チーム
Text & Photo/Perfecta Navi・Joe Shimajiri
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