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競輪

2017/10/19

Joe Shimajiri

千葉G3(運営総括)

千葉G3(運営総括)

千葉G3開設68周年記念・滝澤正光杯(運営総括)

競輪の売り上げと観客動員は天候に左右される____。
開催最終日の午後になって、ようやく待ち焦がれた晴れ間が顔を覗かせた。それまでは前検日から5日間、常に雨模様。ホームスタンドのバンク前は常に“傘の花”が咲いている、天候には恵まれない記念競輪(千葉G3開設68周年記念滝澤正光杯)であったことは人為的なものでどうにもならないことだが、ただただ残念で仕方がなかった。

250バンクへの改修が決まり、今回の千葉記念競輪は「500バンク最後の戦い」として平時の記念競輪以上に運営側の意気込みはヒシヒシと、伝わってきた。加えて、千葉競輪場廃止論もあった中で、存続を強く訴え続けていた日本競輪選手会千葉支部(要するに選手たち)は支部長・中村浩士を中心に一致団結。千葉競輪場の歴史の一つの区切りとなる記念競輪を盛り上げる、千葉から優勝者を出すという熱い闘志を前面に押し出す。開催前からパブリッシングという観点で、【最後の記念競輪→千葉から優勝者→有終の美】、この分かりやすい図式を周知徹底していたことは「ラスト特需」かも知れないが、努力を惜しまなかった部分で評価に値する。
いざ開催が始まり、記念競輪の冠にも配されている滝澤正光の弟子でもある伊勢崎彰大は3日目の準決勝で敗れこそしたが、中村支部長をはじめ、海老根恵太、和田健太郎、山中秀将の千葉所属4選手が決勝進出。そして、結果的には惜しくも千葉から優勝者を出すことは実現しなかったものの、ここに至るまでの千葉勢の戦いぶりはパブリッシング以上の鬼気迫るもの。競輪の魅力の一つである「ラインの結束力」を存分に見せたレースは千葉勢ファンに留まらず、競輪ファンの心を打つものであったことは間違いなかった。しかし、連日の降雨が水を差したことを証明するのは最終的に出た数字だ。

開催4日間での売り上げは57億1,189万円で、目標の58億円に9,000万円弱、届かなかった。前々節に開催された同じ千葉の松戸記念競輪の目標56億円に対して売り上げ49億1,285万円と比較すれば、現実的な目標額と売り上げであり、悪天候続きであったという条件も考えると大健闘のように思える。「タラレバ」になってしまうけれども、もっと天候に恵まれたら、仮に雨の日が1日でも少なければ、目標額を確実に上回る売り上げになっていたに違いない。

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