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競輪

2024/01/05

P-Navi編集部

【競輪】2023年グレード戦線プレイバック

【競輪】2023年グレード戦線プレイバック

12月30日、立川競輪場__。
松浦悠士が5回目の挑戦で、涙のグランプリ初制覇を果たし、競輪界の頂点を極めた。
変わらない強さを誇示した者、不本意なシーズンでも最後まで戦い続けた者、そして、新たな時代の幕開けを印象づけた者。
全てのレーサーが、それぞれの思いを背に火花を散らした、激動の2023年を振り返る。

※2023年オートレースのグレード戦線プレイバックはこちらからご覧ください。

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2023年2月23日~26日 高知競輪
第38回読売新聞社杯全日本選抜競輪G1

1/脇本雄太(SS・福井94期)
2/新田祐大(SS・福島90期)
3/浅井康太(S1・三重90期)
4/吉澤純平(S1・茨城101期)
5/成田和也(S1・福島88期)
6/香川雄介(S1・香川76期)
7/古性優作(SS・大阪100期)
8/三谷竜生(S1・奈良101期)
9/守澤太志(SS・秋田96期)


優勝:古性優作(SS・大阪100期)
開催レポート

2023年のG1開幕戦は、16年ぶりのG1開催となる高知競輪場が舞台。
シリーズの中心となったのは、グランプリ2022でもワンツーを決めた脇本雄太と古性優作。GP覇者の脇本は1月に和歌山と豊橋でG3連続優勝も、奈良記念を途中欠場。状態が不安視されるも、準決勝で古性とのワンツーを決めて決勝に駒を進めた。さらに近畿勢は、三谷竜生が3番手を固める強力布陣。決勝では脇本が先行策に出ると、位置を狙う新田祐大から番手を死守した古性が差し脚を伸ばして優勝。全日本選抜競輪の連覇、通算4回目のG1制覇を成し遂げて、グランプリ出場権の一つ目を奪取した。

2023年5月2日~7日 平塚競輪
第77回日本選手権競輪G1

1/脇本雄太(SS・福井94期)
2/佐藤慎太郎(SS・福島78期)
3/清水裕友(S1・山口105期)
4/山口拳矢(S1・岐阜117期)
5/新山響平(SS・青森107期)
6/和田圭(S1・宮城92期)
7/犬伏湧也(S1・徳島119期)
8/香川雄介(S1・香川76期)
9/古性優作(SS・大阪100期)


優勝:山口拳矢(S1・岐阜117期)
開催レポート

3月ウィナーズカップG2(別府)は松浦悠士が優勝し、脇本が武雄記念、郡司が小田原で今年2回目の記念優勝と、各地でS級S班が実力を示す中、この日本選手権から風向きが変わり始めた。G1初優出の山口拳矢、犬伏湧也をはじめ、タイトルホルダーである清水裕友、新山響平と合わせて4名の20代選手が決勝に名を連ねることに。決勝は脇本、古性の近畿タッグが一番人気に推されるが、先行した犬伏ラインを追った単騎の山口が4番手から鋭い差し脚で優勝。一昨年は地元の共同通信社杯でG2初制覇した山口が、今度は「ダービー」という大舞台で、G1初優出・初制覇を成し遂げた。山口がグランプリ初出場を決めたことは、今年のS班から脱落者が必ず出るということ__。犬伏ら新鋭の台頭とともに、ここからG1戦線がさらに激化していく。

2023年6月13日~18日 岸和田競輪
第74回高松宮記念杯競輪G1

1/脇本雄太(SS・福井94期)
2/郡司浩平(SS・神奈川99期)
3/佐藤慎太郎(SS・福島78期)
4/山田庸平(S1・佐賀94期)
5/松浦悠士(SS・広島98期)
6/松井宏佑(S1・神奈川113期)
7/古性優作(SS・大阪100期)
8/稲川翔(S1・大阪90期)
9/新山響平(SS・青森107期)


優勝:古性優作(SS・大阪100期)
開催レポート

25年ぶりに6日制となり、勝ち上がりも一新された2023年の高松宮記念杯。初日から新ダービー王の山口が失格、大会連覇を狙う古性優作が落車スタートするなど波乱含みのシリーズになった。それでも、脇本が圧巻のスピードで初日から4連勝で優出し、初日落車からリカバリーしてきた古性と決勝で再度連携。この両者を含めてS班から6名が決勝進出と実力を発揮した。レースは新山響平の仕掛けを許さず、脇本が主導権を掌握すると、番手の古性も松井宏佑の捲りを好ブロック。そして直線抜け出した古性が、地元G1連覇のゴール。通算300勝も同時達成というメモリアルVを決めた古性は「1人でも多くグランプリに乗せることを意識して頑張っていきたい」と、近畿ラインのさらなる結束を誓っていた。

2023年8月15日~20日 西武園競輪
第66回オールスター競輪G1

1/平原康多(SS・埼玉87期)
2/犬伏湧也(S1・徳島119期)
3/山田庸平(S1・佐賀94期)
4/吉田拓矢(S1・茨城107期)
5/古性優作(SS・大阪100期)
6/武藤龍生(S1・埼玉98期)
7/清水裕友(S1・山口105期)
8/松本貴治(S1・愛媛111期)
9/眞杉匠(S1・栃木113期)


優勝:眞杉匠(S1・栃木113期)
開催レポート

2023年を振り返る上で、大きなターニングポイントとなったオールスター競輪。ドリームレースは新田祐大、オリオン賞は吉田拓矢が1着で勝ち上がりが進んでいくが、4日目のシャイニングスター賞でアクシデント発生。ファン投票1位の脇本をはじめ、5名が落車を喫してしまう。S班から優出できたのは平原康多と古性の2名のみと、一転して大激戦の様相になったが、決勝で関東勢が4車で結束。そして、先頭を担った吉田拓矢が主導権を握ると、番手から眞杉匠が捲りで抜け出してG1初タイトルをゲット。成長を遂げた24歳・眞杉がG1優勝したことで、「世代交代」という言葉も、今まで以上に聞こえるようになってきた。

2023年10月19日~22日 弥彦競輪
第32回寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメントG1

1/佐藤慎太郎(SS・福島78期)
2/犬伏湧也(S1・徳島119期)
3/古性優作(SS・大阪100期)
4/諸橋愛(S1・新潟79期)
5/渡部幸訓(S1・福島89期)
6/河端朋之(S1・岡山95期)
7/南修二(S1・大阪88期)
8/小松崎大地(S1・福島99期)
9/和田健太郎(S1・千葉87期)


優勝:古性優作(SS・大阪100期)
開催レポート

脇本の戦線離脱は続いたが、ここでも主役を演じたのは古性優作だった。初日の理事長から、ローズカップ、準決勝とオール1着で勝ち上がり、完全優勝に王手。決勝には今年3回目のG1優出を決めた犬伏、S班からは佐藤慎太郎、地元の諸橋愛らベテランも躍動したが、古性が好位から鋭い捲りで抜け出して、寛仁親王牌では史上2人目となる完全優勝を達成。さらにG1を年間3回優勝も史上6人目の快挙となり、記録ずくめの優勝劇となった。G1通算6回目のタイトルを手にした古性は、共同会見で「グランドスラムを達成したい」と大目標に照準を定める。古性のタイトル量産で、グランプリの賞金出場枠が増えていき、最後の決戦・競輪祭へ、ボーダー上の選手にとっては一戦も気を抜けない戦いが続くこととなった。

2023年11月21日~26日 小倉競輪
第65回朝日新聞社杯競輪祭G1

1/脇本雄太(SS・福井94期)
2/松浦悠士(SS・広島98期)
3/深谷知広(S1・静岡96期)
4/松井宏佑(S1・神奈川113期)
5/太田海也(S2・岡山121期)
6/簗田一輝(S1・静岡107期)
7/眞杉匠(S1・栃木113期)
8/北津留翼(S1・福岡90期)
9/南修二(S1・大阪88期)


優勝:眞杉匠(S1・栃木113期)
開催レポート

グランプリ出場のラストチャンスとなる競輪祭は、初日から独特の雰囲気が取り巻く。2023年は落車禍だった平原康多は、11年連続のGP出場を逃す二次予選敗退。さらに準決勝は郡司浩平、新田祐大、守澤太志も優出漏れとなり、2023年のS班4名がこの時点で脱落という「超」サバイバルレースとなっていく。11月四日市G3から戦線復帰した脇本、さらにS班から松浦悠士、地元の北津留翼、タイトルホルダーの仲間入りした眞杉匠らが決勝進出。なかでも3回目のG1出場となる24歳の太田海也が、ナショナルチームで鍛え上げたスピードを発揮してG1初優出。新鋭レーサーの躍進が、ますます加速していく。
決勝は深谷知広-松井宏佑という南関東の並びも注目を集め、その深谷が主導権取り。松井が番手捲りも、単騎の眞杉がゴール前でとらえて、早くも2回目のG1優勝。グランプリ出場争いは、結果待ちだった新山響平が最後のシートを確保し、頂上決戦に向かう9選手が決定した。

2023年12月30日 立川競輪
KEIRINグランプリ2023

1/古性優作(SS・大阪100期)
2/佐藤慎太郎(SS・福島78期)
3/松浦悠士(SS・広島98期)
4/眞杉匠(SS・栃木113期)
5/深谷知広(SS・静岡96期)
6/山口拳矢(SS・岐阜117期)
7/清水裕友(SS・山口105期)
8/新山響平(SS・青森107期)
9/脇本雄太(SS・福井94期)


優勝:松浦悠士(SS・広島98期)
開催レポート

前年から4名が入れ替わり、眞杉匠と山口拳矢が初参戦。GP覇者同士の脇本雄太、古性優作の近畿ライン、GPで再び連携が叶う清水裕友、松浦悠士の中国ライン、新山響平と佐藤慎太郎の東北ライン、6年ぶりの出場となる深谷知広の9名が、1億3700万円(副賞込み)という過去最高額の優勝賞金をかけた頂上決戦に挑んだ。
競輪場全体を大声援が包み込む中、レースは展開。脇本が新山を叩いて先行すると、中団から深谷が捲りを仕掛けて、近畿ラインを力で飲み込んでいく。その深谷にスイッチした松浦が、ゴール前でとらえて、グランプリ初制覇のゴール。
「ずっと目標にしていたので、決められて嬉しい」。グランプリ初出場から、5年連続5回目の挑戦でつかんだ栄冠だった。
この優勝で2023年の賞金王にも輝き、同時に通算獲得賞金額10億円も達成した。

2024年は1番車のGPチャンピオンユニホームを初めて身にまとう松浦悠士。
S級S班を筆頭に、静岡競輪場で開催される「KEIRINグランプリ2024」を目指した長きにわたる戦いが、今年も始まっていく__。

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