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2020/02/20

P-Navi編集部

「雪上ライド」紹介

「雪上ライド」紹介

近年、『雪上ライド』が流行り始めている。もともとMTBの愛好家らが、積雪時に雪の中を好んで走っていたのだが、路面状況に左右されにくい極太タイヤを履いたファットバイクが登場したことにより、オフロードのビギナーでも気軽にチャレンジできるようになった。スキー場のゲレンデ等の施設で試行的に開催され、その特殊な走行感覚と雪景色の中を駆け抜ける特別感が注目されている。近年は、開催地の自然環境の中でのイベントとして行われたり、コースが設営されるケースまで出てきたりしている。

北海道、オホーツク地方では『流氷ライド』と名付けられたイベントが、2月に開催される。この地の名物である『流氷』を眺めながら、さらに条件が許せば、流氷の上で、ファットバイクライドを楽しんでしまおうという、この土地ならではの贅沢なイベントだ。

イベント初日。参加者は、網走湖に集合した。春から秋は美しい湖面が魅力の観光地だが、冬季は湖面が完全に凍結し、ワカサギ釣りの人気スポットとなっている。この釣りテントの横に、季節限定のファットバイクコースが設営されるのだ。

ファットバイクを受け取り、準備完了!参加者は全員雪上ライド初体験。少し緊張も漂う

ワカサギ釣りのテントをバックに、スタート!

レンタルファットバイクを受け取り、フィッティングと簡単な操作を学ぶ。ファットバイクは、ハンドルも一文字のフラットバーで、極太タイヤが多少の障害物も飲み込んでくれるため、オフロードに慣れていない人でも、悪路を楽しめる優れもの。バランスを取りにくい砂や雪の上でも乗れると人気なのだ。

「転んでも雪の上だから、痛くないので安心してください」と言われるが、最初は慣れない路面にビクビクの一同。インストラクターに続いて、おっかなびっくりコースへ漕ぎ出した。

思うように曲がれない!

コース上は、ある程度、雪も固められており、路面の衝撃を吸収する分厚いタイヤのふんわり感と、圧雪のほどよい柔らかさを感じながら踏み込めば、ギュギュと独特な感覚で進んでいく。新鮮な走行感!とはいえ、コントロールも通常のライドとは違っていて、コーナリングなど、思うように進まないことも。勢いあまってダイブしたり、コースを外れてしまったり。あっちこっちで笑いや歓声が上がる。一同、童心に帰ったような笑顔で、コース走行を楽しんだ。

慣れてくると、気持ちよいスピードで走れる参加者も

インストラクターの勧めもあり、コース外の雪原にも挑戦することになった。まだ誰も踏みしめていないフワフワの雪の上に漕ぎ出すと、まったくコントロールが効かない!圧縮された雪の上とは難易度が、まったく違う。無理に力を入れてペダルを踏み込むと、グリップせず、空滑りして結局、転倒してしまう。夢中になって、どうにか進もうとモガく大人たち。頑張っても、全然進まなかったり、タイヤごと埋まったり、雪にハンドルを取られてコントロールを失ったり、盛大にコケたり。ただ、どれだけダイブしても、ふわふわの雪の上!まったく痛くないのだ。爆笑の中で、四苦八苦し、感覚を体得し、フワフワの雪上を仙人のようにスーッと進むことができる参加者も出てきた。もはや一行は、雪上ライドの虜(とりこ)となっていた。

あっちこっちで転倒し、笑い声が上がる

この日の気温は、零下10度を下回ったのだが、一同は汗ばむほどの熱気を放ち、誰一人、用意された温かい飲み物を飲もうともしなかった。

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