TOP > 自転車ライフ > 目指せ、スポーツバイクデビュー!

自転車ライフ

一覧へ戻る

自転車ライフ

2020/07/29

P-Navi編集部

目指せ、スポーツバイクデビュー!

目指せ、スポーツバイクデビュー!

ロードバイクを選ぼう

ロードバイクを選ぶべきなのは、どんな人なのだろう。

「走ることを楽しみたい方、レースを含めて、スポーツとして走りたい方、ですね」と、村上店長。「スピードは出さなくても長距離やアップダウンコースを走りたいということならばロードバイクをオススメしています」

優れた走行性能はレース走行にもプラスだが、疲れ難く、楽に走れるため、一般層にとっても走行できる距離やルートの可能性を広げてくれることになる。実際のところ、ロードバイクを自分のペースで、ユッタリ楽しむ愛好家は多いのだ。

この店舗ではロードバイクをメインに扱っており、展示車も売り上げもロードバイクが大半を占める。ロードバイクは価格は安くないのだが、実は日本ではここ数年、人気が急上昇している。今回はこのロードバイクにフォーカスしてみようと思う。ザッと、店内を見渡しても、ロードバイクは展開の幅が広く、ルックスも価格も驚く程に様々だ。販売経験も乗車経験も豊富な村上店長にロードバイクの失敗しない選び方について教えていただくことにした。


一口に「ロードバイク」とは言っても、その幅は広い

バイク選びで皆が一番重視するのは何だろうか?を尋ねてみると、店長の回答はとても意外だった。
「カラーですね」
共に楽しむ相棒として、見た目の要素も大きいのだろう。眺めていると、ブランドごとに打ち出している特色も濃い。
「好きなブランドや憧れの選手が乗っているブランドなど、これというブランドを決めて来店される方も少なくないですね」と、村上店長。
特にデザインにインパクトがあるのがイタリアンブランドで、色味やロゴ、フレームの形状など圧倒されるような存在感を放つバイクも。細部まで実直に作られた国内ブランド、コスパの良い台湾ブランド、性能重視の米国ブランドなど、ブランドごとに特徴を比べてみるのも楽しい。

バイクの性能・価格の違いはどこからくる?

いくつかの要素がバイクの性能や価格を変える。ホイール(車輪)は走行に直結するが、後から交換することも可能。バイク購入を決める重要な要素となるフレームとバイクを動かす駆動部分であるコンポーネントのグレードについて聞いてみた。

 [フレーム]

フレームの素材は大きく分けて3種類。現在はリーズナブルなアルミと人気のカーボンが多い。また、街乗りには重量はあるが、パイプを細くでき、洋服にも合わせやすいクロモリ(スチール)も好まれている。


エントリー層に人気のハイパフォーマンスアルミロードバイク。アルミはカタいと言われるが、衝撃吸収性を高めるために、フレームのトップチューブ(フレームの上部)は前方部が太く扁平で、サドルに向かい次第に細くなっており、シートポストは扁平形状になっている。さらにフォーク(前輪を支える部分)はカーボン製。フォークは後方に向け、オフセットしており、安定性と衝撃吸収性を高めている。随所に施された工夫が人気の秘訣。コンポーネントはシマノ105が用いられている。
[参考]corratec(コラテック) DOLOMITI  160cm程度の女性が乗れるサイズから幅広く展開 159,000円(メーカー希望小売価格/税抜)

アルミは価格とフレームの扱いに神経質にならなくても良い点が魅力。相反することになる衝撃吸収の度合いと踏み込んだ時の反応の具合を自転車では「柔らかい(衝撃を緩和する)」「カタい(踏み込みへの反応が良い)」と、表現する。柔らかいと快適だが、レースなどで、ペダルを踏み込む力への反応という点では劣ってしまう。最近のアルミは柔らかさも増し、軽量になってはいるが、程好いカタさ、反応の良さが特徴。競技参戦を考えるビギナーライダー、旅などで自転車を持ち運ぶ方に特にオススメだという


近年、人気のカーボンフレームは軽量でしなやか。個性の出るフレーム形状はデザインだけでなく、衝撃吸収や空気抵抗の軽減を計算されたもので、重要な性能の一つ。フレームやパーツをそれぞれ購入し、組み上げることも可能だ。

最近の主流はカーボンフレーム。最大のネックだった価格がかなり下がり、上質なアルミフレームとはあまり差がなくなった。カーボンは(乗り味が)柔らかく、軽い。路面からの衝撃を和らげるしなやかなフレームは疲労し難いし、軽量バイクはアップダウンコースを楽に走らせてくれる。ただし、カーボンがレース的な走り方には合わないという訳ではない。一流ブランドのフレームは車種に合わせてカーボンの積層を変え、レース向けのものは剛性を高め、ロングライド向け、女性向けのものなどは柔らかくして、作り分けているし、フレームの形状も乗り心地や空気抵抗を考え、設計されている。カーボンの質や性能向上のために盛り込まれた要素に応じ、価格は高くなる。カーボンのデメリットは価格とフレームが繊細であるため、扱いに注意を要するところか。

[コンポーネント(駆動部分)]

ビギナーの場合は高価な上位グレードのコンポーネントを選ぶことは稀だと言うが、乗りやすさや安全に直結するため、ある程度の使いやすさ、性能を持つグレードのものを勧めているとのこと。上位グレードのものは握り部分がコンパクトで、シフトチェンジ、ブレーキなどの操作がスムース。一つ、一つのストレスが少なくなり、これが長い時間のライドになると、大きな差になってくる。レースなど、瞬時の反応が重要な場合は上位グレードを選びたくなるだろう。下位グレードのもの程、握力などが必要になるため、実際に握り、安全に操作できるものを選んで欲しい。コンポーネントのブランドは主には3つ。国内では圧倒的にシマノ製が多いが、好みで選んで良いだろう。


レースに対応するグレードであるULTEGRAのコンポーネントセットで組み上げられたカーボンフレームのレーシングマシン
[参考] Focus(フォーカス)IZALCO RACE 9.8 3サイズ展開 338,000円(税抜/メーカー希望小売価格)

*5月末の取材時、YOUCAN八王子店では297,440円で販売
使用するコンポーネントの価格差だが、例えば、先にご紹介した「corratec」の「DOLOMITI」のメーカー希望小売価格(税抜)で見てみると、コンポーネント(シマノ製)が「ULTEGRA」で199,000円、「105」で159,000円、「TIAGRA COMPACT」 で139,000円、最もリーズナブルな「SORA COMPACT」で123,000円、と異なる。(ホイールもULTEGRAと105のモデルでは上位種を利用)

この上に最上位の「DURA ACE」が位置する。価格は張るが、シフトチェンジがクイックな電動モデルも人気が高い。性能と同時に価格も重要な要素だ。どのクラスのものを使うか、店舗で相談してほしい。

123

ページの先頭へ

メニューを開く