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競輪

2020/05/01

P-Navi編集部

植原琢也(埼玉113期)選手インタビュー

植原琢也(埼玉113期)選手インタビュー

―ここからはレースのお話しを聞かせて下さい。植原選手は事前にレースの作戦をかなり立てているとのことですが。
「言ったら、レースが下手なんです(笑)。どんな展開になっても同じ位置を取っているようなレースが巧い選手って、いますよね。平原さん(康多・埼玉87期)なんてまさにそう。ヨコの動きができる、できないという問題はあっても、前を切りにいくタイミングや速度、目線の位置も含めて、自分は下手なんです。単純にレースが下手だから、その分、レースの作戦を立てていこうと、思っています。例えば、3分戦だったら、どの位置になっても良いように考えておかないといけないので、8から9通りを考えています。でも、昨年まではどこでいけば良いか自分で判断したり、自分がいく番がきたら仕掛けていったり、というのができていたし、そこに対する怖さもなかったんです。だけど、今年に入ってからは調子が悪くて、脚や身体はいけるのに、気持ちでいけなくなってしまっていますね。ですから、今後の目標としては次のレースに向けて、シッカリ基礎を作り直して、今年に入ってからの不振を払拭できるようなレースをしたいです」

―現時点での課題を挙げるとすると?
「長い距離を踏むことが課題ですが、練習では出力そのものを上げる練習をしています。練習をして、長い距離をいけるようになっても持続するスピードがついていなければいけないですから。自分は長い距離をいくために1kmの練習や対乳酸の練習をするよりは速度そのものを上げて、得意な面で戦えないことには勝てないと、そう思っています。黒沢(征治・埼玉113期)さん、森田(優弥・埼玉113期)、あの2人は先行が好きじゃないですか(笑)。でも、自分は勝ち方、決まり手にこだわりがありません。100%を出して、その出した順に強さが決まるのが自転車競技で、競輪は相手に100%を出させないように走っている選手がいる中で、自分が100%出さないといけない。それを考え出してから、まだ巧くは言えないですけど、競輪は本当に難しいなって」

―そこまで考えている若手選手は少ないと思います。
「自分は考えるのが得意分野なんですよ(笑)。黒沢さん、森田、自分がいて、みんな自力選手。でも、黒沢さんはある程度、どんな練習をやってもそれを自分に落とし込める人。森田は練習の質と量のバランスの中で、やった量がそのまま自信になる人。自分は何のために、この練習をやっているのかを明確にさせてからじゃないとダメな人。だから、同じ練習をしても、感じ方や考え方が違うので、2人は強くなれても、自分の場合は何のためかが分かっていないと、そこに対してのアプローチができない。面倒臭い、理屈っぽいんです(笑)。でも、そこさえ分かれば2人よりも効率良く、練習ができます。考えるのが得意な分、考え過ぎてしまう時もあるので、適度にできれば良いですけどね(笑)」

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