TOP > コラム > 恋して競輪ハンター

コラム

一覧へ戻る

コラム

2024/02/21

木三原さくら

恋して競輪ハンター

恋して競輪ハンター

木三原さくら「恋して競輪ハンター」151 Hunting

私事ではありますが、今年は車券の調子が、なかなか良いです。人生で2番目に高い配当が当たったり、コンスタントにいい配当が当たるので、回収率もプラス。競輪選手も、「期はじめは、いい成績でスタートダッシュを決めたい」などという話をしたりもしますが、それは、競輪ファンも同じですね。実は、10年も競輪を買ってきて、年間収支をプラスにできた記憶はありません。スタートダッシュも、捲り追い込みも、決められなかった私の車券人生。正直、負けるものだと諦めてしまっていたかもしれません。「諦めている」という自覚がないほどに、そういうものと思っている自分がいることに気づきました。せっかく、2024年初月からのプラス収支。1年間これを維持して、初めての年間収支プラスを目指したいところです。

そう思えたのも、先日の別府ミッドで、とある選手の走りに元気をもらったからです。
その開催で優勝したのは、奈良の115期・田中大我選手でした。

田中選手と初めて会ったのは、まだ彼がアマチュアで10代の頃。チャリチャンで日野未来選手の取材や、奈良ミッドナイトの放送に出演していた頃だったと記憶しています。選手目指したてホヤホヤの『田中大我くん』は、奈良競輪の選手道場の入り口に座って、練習の準備をしているところでした。そこに通りがかった私たち。地べたから私たちを見上げる大我くんは、まだ少年のような幼さを残しながらも、なんとなく物怖じしない、いい意味で、ふてぶてしい雰囲気を持っていました。しかし、話してみれば、その人懐っこさで、話す前とのギャップで、さらに好印象。「頑張って選手になってね」と、少し会話をしただけですが、記憶に残る存在になりました。

それから数年。無事に競輪選手としてデビューした田中選手ですが、持ち味はカマシや捲りの印象で、航続距離は、そこまで長くない選手だと思っていました。しかし、この別府開催を見ていると、田中選手はさらに進化していました。
前受けから引いたとしても、打鐘過ぎに早めからの巻き返し、そして押し切り。叩きに行った対戦相手の抵抗があっても、後ろに差されない。以前より、格段に末脚がしっかりしてきているようでした。
「いつの間にか、こんなに強くなってたの!」
驚きと共に、思い出が蘇り、優勝への期待が高まります。
迎えた決勝戦。別線の九州ラインは、自力選手が並んでのレースで、田中選手は6番手に置かれる展開が想定されました。6番手から九州勢を越えられるかどうかの勝負。田中選手は、相手選手が番手から出るより先に、前団を捲って、見事に優勝を決めていました。

アマチュアから知ってる選手は、思い入れはもちろん、弟のように思えて、可愛さひとしお。そんな選手が、デビューから5年経った今も、一歩ずつ強くなろうとしている。また、強くなっている姿を見て、私も頑張ろうと元気をもらいました。
田中選手の次走出場予定は、地元地区、向日町での開催(2月27日~29日)。S級への特別昇級を意識しているかは分かりませんが、持ち前の物怖じしない強心臓で、完全優勝に期待したいです!
私もしっかり車券で応援し、田中選手の勝利で、さらに回収率アップを目指したいと思います!

※田中大我選手のプロフィール

***************
【恋して競輪ハンター・過去コラム】
150Hunting「北井選手の異次元の強さ」
149Hunting「2024年万車券初め」
148Hunting「広島記念で帯チャレンジ」
147Hunting「玉野競輪初のS級ミッドナイト」
146Hunting「この涙を忘れない」
145Hunting「並びの思惑」
144Hunting「都築巧選手の完全優勝」
143Hunting「私たちのオールガールズクラシック」
142Hunting「オールガールズクラシックG1を終えて」
141Hunting「本命選手にかかるプレッシャー」

【略歴】

木三原さくら(きみはら・さくら)

1989年3月28日生 岐阜県出身

2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。
好きな選手のタイプは徹底先行!
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。

ページの先頭へ

メニューを開く