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2023/11/13

P-Navi編集部

Jプロツアー第16戦・かすみがうらタイムトライアル

Jプロツアー第16戦・かすみがうらタイムトライアル

JBCFロードシリーズの最上位リーグであるJプロツアーにおける唯一の個人タイムトライアル大会である「かすみがうらタイムトライアル」が10月21日、茨城県の霞ヶ浦湖畔の特設コースで開催された。

日本第2位の湖面面積を誇る湖である霞ヶ浦の湖畔に設定された、1周3.7kmのコースは、前半は4カ所のコーナーが連続し、後半はゆるやかなカーブを含む湖畔のストレートが1km以上続くフラットコースだ。

かすみがうらタイムトライアルのコースマップ
霞ヶ浦の湖畔に設定されたタイムトライアルコース

風が強いことで知られる霞ヶ浦では、出走の順番により、風の状況が大きく変わり、勝敗にも影響を及ぼしたこともあった。今年は晴天にめぐまれ、風の影響もほぼない、穏やかな秋晴れの下での開催となった。
選手たちは、一人ずつスタート台に立ち、カウントダウンののち、コースへと飛び出していく。終始、緊張感が漂うレースだ。

今年で3回目を迎える大会だが、第1回目の覇者は、トラック競技でもリザルトを残す松田祥位(チームブリヂストンサイクリング)。昨年は、全日本タイムトライアル選手権も制した金子宗平(群馬グリフィン)が優勝している。昨年の優勝タイムは4分45秒。優勝を狙う選手たちは、このタイムを仮の目標として掲げ、スタートする。好天も手伝ってか、スタート順前半の20名が終えた時点でも、上位5名が5分を切るハイレベルな争いとなった。

中井唯晶(シマノレーシング)
個人総合首位の証、赤いリーダージャージを着て走る中井唯晶(シマノレーシング)

注目の松田祥位は29番目にスタート。力を見せ、4分40秒908をマークし、さっそく暫定トップに立った。

松田祥位(チームブリヂストンサイクリング)
松田祥位(チームブリヂストンサイクリング)は昨年の優勝タイムを上回る、4分40秒908をマーク

その後、伊藤恭(群馬グリフィンレーシングチーム)が4分43秒台、山本哲央(チームブリヂストンサイクリング)が4分44秒台でフィニッシュ。もちろん好タイムであるが、松田の記録を上回る者は出てこなかった。

伊藤恭(群馬グリフィンレーシングチーム)
伊藤恭(群馬グリフィンレーシングチーム)が4分43秒279を叩き出す

スタート順が終盤に入り、前年覇者の金子宗平が、張り詰めるような緊張感の中、スタート。

金子宗平(群馬グリフィン)
前回覇者の金子宗平(群馬グリフィン)がスタート

力強くコースへ飛び出して行った金子は、プレッシャーをものともせず、力強くペダルを踏み込み、好タイムを刻んでいく。


金子はトップタイム4分36秒063を叩き出し、フィニッシュ

後半に入ってもペースは衰えず、グングンと加速していくようだった。皆が見守る中、叩き出したタイムは、4分36秒。会場にどよめきが走った。これを上回るタイムが出ることはなく、金子の大会連覇が決まった。群馬グリフィンとしても、3位に同チームの伊藤恭(群馬グリフィンレーシングチーム)が入るという健闘を見せた。


表彰台に立つ金子、松田、伊藤

UCI(世界自転車競技連合)登録チームが並ぶ中で、地域チームである群馬グリフィンが、金子宗平の活躍に引っ張られるように大躍進を上げたことは、今季のこのリーグのニュースと言えるだろう。
金子はインタビューで「まずはホッとしています」と、連覇のプレッシャーから解放された安堵の笑顔を見せた。「とても走り方が難しいコースなので、頭の中で考えて、コーナーの多い前半で無駄に(ペダル)を踏んで疲れてしまわないようにして、最後2キロを踏んでいく作戦を立てて走った」と語る。翌日の最終戦に向けては、「個人の成績だけでなく、チームとしてもいいポジションにいるので、チーム一同でいい成績を上げ、順位を上げたい」と、さらなる闘志も見せた。
この日の結果では、個人総合上位に大きな変動は生まれなかった。


個人総合のリーダー、U23総合のリーダーの座をほぼ確実にしている中井、岡本勝哉(チームブリヂストンサイクリング)

この翌日は、霞ヶ浦を舞台にリーグの最終戦が開催される。今季最後のレースをどう戦うのか、注目された。

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【結果】
かすみがうらタイムトライアル(3.7km)

1位/金子宗平(群馬グリフィンレーシングチーム)4分36秒063
2位/松田祥位(チームブリヂストンサイクリング)4分40秒971
3位/伊藤恭(群馬グリフィンレーシングチーム)4分43秒279
4位/山本哲央(チームブリヂストンサイクリング)4分44秒576
5位/内田宇海(弱虫ペダルサイクリングチーム)4分47秒757

【Jプロツアーリーダー】
中井唯晶(シマノレーシング)

【U23リーダー】
岡本勝哉(チームブリヂストンサイクリング)

画像提供 JBCF(一般社団法人全日本実業団自転車競技連盟)

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